アップルのiPodシリーズで最も容量の多いのがHDDを搭載するiPod classic。
これは初期のiPodシリーズの初期デザインを踏襲しており、容量が多いことからどちらかといえばマニアックな製品に位置づけられるだろう。
一般ユーザーはiPod nanoの容量で十分だろうし、どうせ使うなら画面も大きくタッチパネルのiPod touchや電話機能も付いたiPhoneシリーズの方が使っていて楽しいだろう。
だが、数百枚、数千枚のCDを所有する音楽ファンにとって例えば32GB程度の容量では、聞くか聞かないかは別にして自分のライブラリを持ち運べない。
そんな用途に答えるのがHDDを搭載したiPod classicだが、2009年8月1日現在のiPod classicの容量は120GB。
フラッシュメモリを搭載したiPodシリーズで、容量が多いのが32GBのもの。
フラッシュメモリはHDDに比べて容量あたりの単価が高いが、iPod classicに使われている1.8型のHDDのコストは1万円前後と予想されるが、1万円程度のSSD(ソリッドステートドライブ:フラッシュメモリのドライブ)の容量は32GB程度。
ここから考えれば、アップルはストレージのコストを1万円程度までと設定しているとも考えられる。
iPod classicの商品価値は容量だけともいえるが、これをiPod touchに統合するのはどうだろうか。これにより、商品ラインナップが減りコストを削減し、さらにiPod touchはiPhone用アプリも動作することで、iPhone関連産業の広がりも期待できる。
もしも、現在のiPod classicと同等の容量を確保しようとすると必要なSSDの容量は128GB。
128GB SSDのコストは2万円から3万円程度。これではiPod touchの価格が2万円前後上がることになる。
32GB版のiPod touchの価格(アップルストア)は49,800円なので、128GB版のiPod touch単純に考えれば6万円から7万円程度の価格設定になる可能性がある。
ここまでの価格になるとおそらく売れないだろう。
しかし、アップルが大量購入することで、フラッシュメモリを通常の相場以下の価格で入手できれば、128GBのフラッシュメモリ搭載iPod touchが49,800円で販売されても不思議はない。
2009年9月頃には新型iPodシリーズがお披露目されるだろうが、どのような商品ラインナップになるのか楽しみだ。