シャープとしては撤退は無いと主張するGALAPAGOSメディアタブレット。
2010年9月にクラウドメディア事業として大々的に発表し、12月に販売開始したが、2011年9月には撤退とも思われる現行ハードウェア販売終了が発表された。
電子書籍事業もシャープ単独になるなど、様々な動きがある中、シャープとしては撤退する事は無いという。
それではシャープはどうしようとしているのか。
電子書籍専用端末としてハードウェアの販売は止め、汎用タブレットとして再出発をはかっていると予想される。
特定の電子コンテンツしか利用できないタブレットは、Amazonくらいの規模が無いと消費者が見向きもしないし。売れなければコンテンツが集まる事は無い。
売れない専用端末よりも汎用タブレットを世界的に販売した方が自社の液晶パネルのアピールにもなる。
現在、PC系企業は次の事業の柱としてタブレットに注力している。タブレットはいずれPCの用に安売り競争になるため、ハードウエアだけではなく、コンテンツ販売にも注力している。しかし、このコンテンツ販売でうまく行っているのはAppleだけだ。
ソニーも自社グループの映画や音楽、Sony Reader向けの電子書籍などうまく連携できれば何とかなるかもしれないが、簡単ではないだろう。
シャープとしては、10年以上続いている電子書籍事業やXDMFなどを生かすべく、Android向けにアプリも提供しコンテンツ面を強化。さらに自社の高品質な液晶を使った汎用のタブレット端末を世界的に販売し、コンテンツと合わせて事業の柱にしようと計画しているのだろう。
シャープの電子書籍事業まとめ
AppleはiPhone 4Sを2011年10月4日に発表した。
今回のiPhone 4Sはプロセッサーを強化し、カメラ周りも強化、通信機能の改善などがあり、機能を強化してはいるが、少なくとも外装などの見た目はiPhone 4からのマイナーバージョンアップとも言える。
3GSの時も機能強化はあったが、見た目は同じだったので、同じようにマイナーバージョンアップのときは末尾にSをつけるのがiPhoneでの名称ルールのようにも見える。
2012年にも発売するだろうその次の機種は4Sの次なので5になるかと思いきや他の呼び方をする可能性がある。
ここで、iPhoneの世代をみてみよう。
第一世代 iPhone
第二世代 iPhone 3G
第三世代 iPhone 3GS (iPhone 3Gのマイナーバージョンアップ)
第四世代 iPhone 4
第五世代 iPhone 4S (iPhone 4のマイナーバージョンアップ)
第二世代のiPhone 3Gは通信機能として3Gに対応したという意味での3Gだが、第四世代のiPhone 4までは世代の名前を付ける事は無かった。第五世代のiPhone 4Sは第四世代のマイナーバージョンアップなのでSがついたのはいいとして、第六世代はどうなるのか。
2011年10月現在iPhone 5などと噂されているが、世代の番号をつけるならiPhone 6の方が正解だ。しかし、世代など番号を順番につけていくと将来10やそれ以上の番号になってしまう。
この番号というのは単なる数字なので、大きければ新しい物となり誰にでもわかりやすい。反面、ソフトウェアのバージョンでもバージョンを重ねて数字が大きくなりすぎると、逆によくわからなくなり単純なバージョン番号を使うのを止める傾向がある。
特に、Appleのような会社の場合、誰にでも予想できるような番号による名前などをさける傾向にあり、iPhone 5やiPhone 6などの番号を使う事はなくなる可能性がある。
電子書籍という名称自体、将来どうなるのかわかりませんが、この市場が伸びるのは確実でしょう。しかし、電子的に配信された文章を表示するには電子デバイスが必要になるという問題があります。
専用デバイスとしては、AmazonのKindleなど様々な物がありますが、AppleのiPadやWindows PCなど、多目的な電子デバイスでの表示も可能です。
どのデバイスでも、その普及はともかく共通した問題になるのが、電力が必須という点でしょう。
iPadはバッテリ駆動時間が長いとはいえ、10時間ほどしか使えません。その他のノートパソコンでも10時間使えればいい方で、常に充電をどうするかという問題があります。
AmazonのKindleは、書き換えの時しか電力を消費しない電子ペーパーを使用しているため、通常の使用で数週間は使えますが、それでも電池が切れれば使い物にはなりません。
そこで期待されるのが、太陽電池です。
人間の活動には光が欠かせません。その光を使った発電は、住宅用など様々なところで活用されるようになってきました。この太陽電池を電子書籍リーダーで活用できれば、電力は問題にならなくなります。
住宅用がここまで普及する以前から太陽電池で動作していた電子デバイスがあります。それが電卓です。
1980年代後半くらいには電卓が太陽電池で動作していた記憶がありますが、それから20年以上が経過し、太陽電池はもちろん、リチウムイオンなど二次電池も発達しました。この、二次電池と太陽電池を組み合わせたハイブリッドな電子デバイスが登場してもいい頃でしょう。
既に、USB充電器としては存在していますが、電子インクを使用し、もともと電力消費量が少ない電子書籍デバイスには、このような構造が最適かもしれません。
特に、電源をどこでも得られる先進国はともかく、途上国では電源はもちろん、紙などの入手、そもそもの物流も大問題となります。
途上国の教育では教科書は問題になりますが、電子ブックリーダーを使えば、教科書は電波でいくらでも配信できます。教科書を配信するために紙や印刷、物流すら不要になります。電源は太陽電池です。
専用デバイスを大量に配れるほど電子書籍リーダーは安くなってはいませんので、教科書用途に使うにはそれなりに費用がかかりますが、途上国の教育問題に専用電子書籍リーダーが注目されるのは確実でしょう。
もちろん、先進国でも光の下に置いておけば勝手にフル充電される電子ブックリーダーの利便性は言うまでもありません。
2010年4月、MacBook Proの新モデルが発表になった。
低価格モデルのMacBookの次期モデルも気になるところだが、13インチ液晶を搭載したMacBook Proとの差別化も興味深いところだ。
低価格モデルのMacBookと、13インチ液晶を搭載したMacBook Proは筐体の材質が異なるためホワイトとシルバーで筐体のデザインが大きく異なる。さらに、スペック、価格が異なる。価格は、10万円と、12万円で2万円程度の差だが、このクラスで2万円の差は大きい。
一般的に、低価格製品を選ぶ場合、スペックはほとんど気にされない事が多いが、光学ドライブのありなしは重要なポイントとなる。
実際に、現行のMacではOS、Apple製のソフトも光学メディアで供給されているため、インストール時には光学ドライブが必須となる。音楽CDの取り込みや、DVDビデオの鑑賞も同じだ。
しかし、AppleはCDのような音楽やDVDのような映像コンテンツを、iTunesを通じオンラインで提供するインフラを構築した。
HD映像に関しても、Blu-rayではなく、オンラインでの提供を目指しているため、ハイエンドモデルにBlu-rayドライブを採用していないのだろう。さらに、ユーザーが作成したビデオに関しても、MobileMeなどオンラインでの提供を目指しているのだろう。
日本では2010年4月にフロッピーディスクメディアを販売していた屋内大手のソニーが、メディアの販売を2011年で終了することを発表した。こうなってくると、フロッピーディスクと同じように、光学ドライブが不要の物になりかけている。
Apple製品は、1998年に発表されたiMacでフロッピーディスクを廃止するなど、古くなる技術を廃止するのが比較的速い。
特に、DVDドライブは5インチ程度のサイズが必要で、ノートパソコンの設計には負担となっている。大型のMacBook Proなどはまだ余裕があるが、13.3型のMacBook Airでは薄型の筐体を実現するため、光学ドライブを搭載していない。
OSやアプリケーションソフトはUSBメモリやオンラインで提供する事が可能で、光学ドライブ自体は廃止しても問題はない。しかし、CDやDVDに関しては不要になりかけているがまだ必要な場面も多い。そんな用途では、MacBook Proなど光学ドライブを採用した物を。
必要ないユーザーへな、より安くデザインも洗練されたMacBook Airや、光学ドライブなしでさらに洗練され、コストも下がる新しいMacBookを提供するのはどうだろうか。
2009年にサービス開始したWiMAXは無線LAN(Wi-Fi)の延長上にある無線通信規格だ。
一方、NTTドコモがXi(クロッシィ)という名称で2010年末頃にサービス開始を目指し、各携帯キャリアも2011年頃から参入する予定のLTEは、携帯電話で使われている無線通信規格の延長とも言える規格だ。
WiMAX機能を内蔵したパソコンなどが登場することで、気になり始めるのがLTEとWiMAXのどちらが主流となるかという点。WiMAX機能内蔵パソコンを買っても、LTEが主流になってしまってはWiMAX機能が無駄になるというような感覚なのだろう。
http://www.youtube.com/watch?v=leVuA6bhAoc
データ通信に使う場合、電波がつながることの次に重要になってくるのは通信速度。
WiMAXの通信速度は速いとは言われていても、下り16Mbps程度の速度しか現時点で出ていない。
今後これが高速化したとしても、現行の規格上の最大値は40Mbpsなので、2倍になるのも難しい。
一方、LTEは下りで100Mbpsを目指しており、これが規格値だとしても、現行のWiMAXの規格値くらいは実質速度として出る可能性がある。
速度だけ考えると、LTEの方が有力だが、各機器で使える利便性を考えるとWiMAXの方が上だろう。
WiMAXはCPUなど半導体最大手のインテルがプッシュしている規格であり、全世界でサービスが始まろうとしている。インテルがプッシュしていることもあり、様々なPCにWiMAXモジュールが標準で載ろうとしている。
また、2012年開始予定のWiMAX 2は330Mbpsなので、これが開始されればまた状況も変化する。もちろんWiMAX 2は対応機器が必要になるが、この速度が出れば、一般的な利用には十分すぎるし、ユーザーが増えて大量に使われた場合でも、帯域制限などが必要ないくらいかもしれない。
IntelのWiMAXと無線LANのモジュール
LTEは規格と同じように、携帯電話の延長的なサービスで提供されるだろうが、WiMAXはPC以外の機器にも柔軟に対応していくようだ。
たとえば、携帯ゲーム機などに内蔵することで、ゲームをWi-Fiなどの設定することなく簡単にダウンロード可能に。PNDと言われる小型のカーナビ(GPS機能付の高性能端末)に内蔵することで、常に最新データを入手するといった使われ方。
当然ながら、LTEもこれらのサービスに対応可能だろうが、携帯電話の延長でサービスする場合、契約などの問題がある。AmazonのKindleはこれをうまく活用できているが、Kindleで使う帯域は非常に小さく、それが無視できるからだろう。
これをゲームやPNDなどに拡大した場合、携帯電話系でそこまで踏み込めるのか。その点、Wi-Fiの延長サービスで、UQコミュニケーションズのサービス体系にもあるように、1人で複数の機器を契約しても追加料金は1台あたり月に200円だけだ。
今後、スマートフォンやパソコン、その他機器など、1人で複数のデータ通信が可能な機器を持ち運ぶ場合、UQのように複数の機器を契約しても、コスト負担が少ないサービスを選ぶことになるだろう。もちろんLTEのサービスがどうなるかまだ決まっておらず、UQに近い価格体系になるのかもしれない。
いずれにせよWiMAX、LTE共に、それぞれの利点を生かしたサービスを展開していくことになるだろう。
それらが本格化するのが、LTEのサービスが開始し、エリアが本格的に広がる2012年頃になるだろう。それまでにWiMAXは海外での展開も本格的に始まり、日本でもエリアをさらに増やし、さらに高速になるWiMAX 2が開始する。
LTEは携帯電話系の既存施設やサービスをさらに強化した物なので、既存の設備を活用し、一気に攻勢を仕掛けるかもしれない。
その数年後には、どちらかが主流になっているのかもしれないが、それも2014年など当面先の話だ。
LTEが普及するかもしれないからと、WiMAXの導入を躊躇っている方がいるとしたら、それは現時点では無駄な心配だと言える。
そもそもWiMAXは機器購入コストはともかく、契約時に2年縛りなどがないので、いつでも解約可能だし、コストをかけずに契約自体を維持することも可能だ。
2010年10月
WiMAX 2などに関して加筆修正