Apple Tablet(アップル・タブレット)は本当に登場するのか?

アップル社の新製品や新サービスは、ユーザーが事前に予想するのが恒例だ。
ユーザーにとってあれこれ予想するのは楽しいことだが、基本的にアップル社が公式発表する物以外は単なる噂であって、その製品が本当に発売されるという根拠は一切無い。

そんな中、2009年に入って予想されているのが、タブレット型の製品。MacBookとiPhoneやiPod touchの間を埋める物だ。
これはピュアタブレット型と言われるジャンルの製品で、ハードウェアキーボードはなく、基本的にタッチパネルで操作する。

ユーザーの予想では例えばこのような形状の製品となる。
http://www.flickr.com/photos/fotoboer/3226244527/
現状のラインナップ、ネットブックの本来のあり方などを考えれば、Apple Tabletの登場は現実的と言えるだろう。

現在、アップル社の製品で欠けているのが、ネットブックなどの5万円から10万円程度の低価格製品だ。
日本は若干異なるが、世界的に売れているネットブックやノートパソコンの価格帯は、ネットブックは4万円程度、ノートパソコンは10万円を切る7万円から8万円台となっている。
アップルのノート型製品で、最も安い白い筐体を採用するMacBookは10万円程度から。世界的に売れている価格帯からは外れている。

2009年前半のアップル社の製品は、ビデオ編集、音楽作成などに不足のない高性能な製品となっている。
これらのスペックを抑えれば当然ながら価格を安くできる。事実、Windows系で8万円前後の低価格な製品は、CPUなどのスペックが抑えられている。

Apple MacBookWindows系8万円程度
CPUCore 2 Duo 2.13GHzからCeleronもしくはCore 2 Duoなど
メモリ2GBから2GBから
HDD160GB200GB前後
GPUNVIDIA GeForceチップセット内蔵

アップルが5万円程度のネットブックを出すのは難しくないが、単に安いだけのネットブックを出さないのも、MacはiLife(ビデオ編集、写真管理などの統合ソフト)を使い、パソコンで楽しくコンテンツ作成できるという点を重視している事が大きい。
これにより、動画編集などにも耐えるような、スペックを維持していることが考えられる。

そんな中、アップルが発売する可能性があるのが、アップルならではの低価格製品。

ネットブックのコンセプトにあるのは、その名称からわかるように、インターネットで、メールやWebが使えれば十分というユーザーに向けた、単に機能が低く安いノートパソコンだ。
元祖ネットブックのASUSは、IM(インスタント・メッセンジャー)などをWebカメラなどを活用し使ってもらうべく、Windows Live関係のソフトウェアをプリインストールしている。
これにより、単なる安いだけの製品ではないという事をアピールしているが、パソコンで重要なソフトウェアはマイクロソフト頼りで独自のソフトウェアを搭載するのは難しい。

一方、アップルはハードウェア、OS、アプリケーション全てを自社で提供しており、自社が望む新しい使い方の製品を自社の思うままに提供可能。

通常のMacがコンテンツを作成可能なPCだとしたら、コンテンツを見たりするのが中心の低価格な製品として出てくるのが、予想にもあるピュアタブレット型のApple Tabletだ。

ビデオ編集などを快適にするためには、ある程度の性能が必要だし、本格的に文書を書いたりするのはハードウェアキーボードが必須。
しかし、ネットで情報を調べたり、ネット上にあるビデオを視聴するような使い方なら、性能はそれほど必要とされないし、ハードウェアキーボードも不要だろう。
OSもMacBookに使われているMac OS Xそのままではなく、iPhoneなどに使われているタッチパネル前提の簡素で使いやすいOSを入れてくるだろう。
AmazonのKindleは文書を読むだけだが、Apple Tabletが長時間駆動するのなら、読書のための製品としても使えるかもしれない。

ハードウェアを簡素にし、価格を抑えながら、本当に使えるアップル流ネットブックとして噂のApple Tabletが登場する余地は十分ある。そうなれば、iPhoneに続く新たな経済圏が登場するようなこともあるだろう。

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