2月 152010
 

現在、電子機器の多くにカラーのディスプレイが採用されています。パソコン、デジタルカメラ、携帯電話、テレビなど。
これらの機器に使われるようになったのは、薄型ディスプレイの影響が最も大きいでしょう。

液晶などの薄型ディスプレイが普及するまでは、ブラウン管など重く大きい表示デバイスが一般的でした。これらのディスプレイでは持ち運び機器に搭載するのは不可能ですし、小型化や超大型化には物理的な限界もあります。
しかし、液晶などの薄く、軽く、電力消費も少ない小型ディスプレイが登場したことにより今までは考えられなかった用途が登場しました。
もちろん、20年以上前から液晶ディスプレイはありましたが、白黒で解像度も低く、電子機器の状態表示することだけが目的の物でした。

現在は、電子機器の状態表示は当然として、画像を表示したり、動画を表示するのも当たり前です。
こうなったのも、ディスプレイ性能が向上し、コストが安くなったことが影響しています。
カラーの薄型ディスプレイは1995年頃から普及が始まりましたが、当初コストが高いのは当然として、発色や応答速度に問題がありました。
それが解消したのは2000年頃で、この頃にナルト、動画の表示なども当然のようになりました。
さらに、数年が経過すると、携帯電話やポータブルオーディオプレーヤーなどにもカラーの液晶が搭載されるようになりました。

1990年代から技術の進歩を追うと、STN(DSTNの事)液晶から、VA、TN、IPSなどTFT系液晶が主流になりました。さらに有機ELやプラズマなど、様々なディスプレイ技術も登場しました。ある程度普及してから15年程度の事ですが、ものすごい進化を遂げていることがわかると思います。

現在、このディスプレイ技術で急速な勢いで進化しているのが電子インクです。
電子インクの方式はいくつかありますが、紙に印刷したような表示が可能になります。この特性を生かし、AmazonのKindleのように電子ブックリーダーのディスプレイに使用したり、デジタルサイネージと言われる電子広告などに使おうという動きが出ています。

他のディスプレイでは表示している間は電力を消費しますが、電子インクは書き換えの時しか電力を消費しません。つまり、電子ブックの本文を読んでいるときは全く電力を消費せず、書き換えの時しか電力を消費しません。
液晶の電子ブックリーダーは、表示している間電力を消費しますので、200ページの本を4時間かけて読むと仮定すると、その4時間電力を消費続けます。
一方、電子インクを使ったデバイスは、何時間かけて読んだとしても、200回の書き換え時しか電力を消費しません。その書き換えにかかる電力も一回あたりは非常に小さい物で、一般的に数週間使用可能です。

この特性を生かし、ポスターなど様々な用途で、電子インクを使おうという動きがあります。
例えば、毎日のように価格が変わるような生鮮食品で、電子インクを使ったディプレイを採用すると、ほとんど電力を消費せず、遠隔操作で簡単に価格を変更することが可能になります。

また、頻繁な書き換えが必要とされないポスター用途に電子インクを活用すると、紙などを交換するような手間が無くなります。

もちろん、デジタルサイネージでは、カラーでビデオ再生などにも適した液晶を使ったシステムもありますが、液晶では出来ない事が電子インクでは可能なので、ディスプレイメーカー各社がしのぎを削って開発を続けています。
現在、低コストで発色のよいカラー化と、より高速な書き換え速度を各社が競っているところです。液晶の場合、一般に普及してから10年程度で低コストで一般ユーザーに浸透するまでの技術革新がありました。
電子インクも今後5年から10年程度で、現在では考えられないような物に発展するでしょう。

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