Appleが2009年10月に発表した新製品群と一緒に発表したのが新しいマウスのMagic Mouse。
マウスだけで見れば、日本名ロジクール、マイクロソフトなど使いやすいマウスを提供しているメーカーはいくつかある物の、デザイン製なども考えると、この2社以外にもいくつかある。
その中でも、使い勝手とデザイン製に優れた製品を提供しているのがAppleだ。
今回のMagic Mouseはタッチセンサテクノロジを採用し、最近のマウスには当然のように付いているホイールがない。
Apple自身も、Mighty Mouseでボールを付けていたが、このボール、一般ユーザーには取り外しできない仕様になっていて、数年使用した場合にはゴミがたまり使い勝手が極端に低下した。
Mighty Mouseの使い勝手は悪くなかったが、この点だけは満足せず、個人的には最終的にロジクール製マウスを使用してしまっていた。
しかし、今回のタッチセンサによるスクロールは素晴らしい。
物理的なスイッチはクリック時に使用するボタンだけだが、指を滑らすだけで画面スクロールが出来る。
このスクロールは、初めてホイール付きマウスを使用し、うれしくて意味もなくスクロールしていたときのことを思い出す。
今回もこのスクロールが気持ち良すぎるので、意味もなくスクロールしてしまう。
クリック時に使用するボタンの感触もよく、右と左の使い分けも、タッチセンサで認識しているようだ。
2本指のフリック操作は多少の慣れが必要のようだが、それほど使い道がない。
良くあるマウスのように、先端にボタン、その中央にホイールという構造ではない。シンプルな置物的なデザインで、これがマウスだとはにわかに信じられない。
はじめてみる方は、これがなんなのか理解できないかもしれない。
もっと膨らんでいて、手にフィットするデザインの方が使いやすいと思いこんでいたが、これを使う限り、比較的薄型でも微妙なデザイン、ボタンなどの構造によってこうも使い勝手が変わる物だということがよくわかる。
底面のソールは細長い2本の棒状になっていて、机との摩擦によるノイズが気になる。
滑りやすい素材の方がノイズが気にならないような気もするが、あまり滑りすぎても、タッチセンサのスクロールなどを使う際に、マウス自体が滑ってしまうことを防止しているのかもしれない。
ノートパソコンにタッチパッドが付いてかなりの時間が経過し、Appleも2本指スクロールなどに対応するなどしてきたが、やっと通常のマウスにもこのタッチパッドを応用した製品が出てきた。
Windows 7の目玉機能のように報道されているタッチ操作は、キラーアプリケーションもなくすぐに飽きられるだろうが、タッチセンサをマウスに導入したAppleと、この素晴らしい製品はインプットデバイスの歴史に残るかもしれない。