日本でも販売される、新しい白い筐体のMacBookの価格は従来モデルより1万円下がって98,800円。
実は、アメリカでの価格$999は変わってないが、為替の関係で、108,800円だったものが98,800円になり実質値下げのようになっているだけだ。
これと同じように従来モデルのMacBook ProやAirも下がっているが、どれも10%程度の値下げでこれも為替の影響が大きそうだ。
この年末にMacのノートパソコンを購入しようと思っていた方にとって、この新MacBookは魅力的だろう。Appleの上位モデルMacBook Proと比較してみると、同等サイズの液晶搭載機と比べ、機能は同等で価格は非常に安くなっている。
13.3インチのMacBook Proをねらっていた方にとっても競合製品となる。
まずはMacBook Proの同等モデルと機能と価格を比較してみよう。
MacBook Proと比較する
新MacBook | MacBook Pro | |
価格 | 98,800円 | 123,840円 |
液晶 | 13.3インチ 1280×800 | |
CPU | Core 2 Duo 2.26GHz | |
メモリ | 2GHz | |
HDD | 250GB | |
GPU・チップセット | NVIDIA GeForce 9400M | |
無線LAN | IEEE802.1a/b/g/n | |
USB 2.0 | x2 | |
SDカードスロット | なし | あり |
FireWire | なし | あり |
筐体材質 | ポリカーボネート | アルミニウム |
MacBook Proは2009年10月の仕様と改訂された価格
こうしてみると、新MacBookとMacBook Proの違いは、SDカードスロットとFireWireポートのありなしと、ほぼ同じデザインでの筐体の材質でしかない。
FireWireポートを選びたい方は従来のMacユーザーや、動画編集などで大容量のHDDが必要とする層で、それほど多くはない。
SDカードスロットは特にコンシューマーユーザーにはあった方が利便性が高いが、無くてもなんとでもなる。
実質、SDカードスロットのありなしと、筐体の材質と色で2万5千円の価格差となる。
もっと細かく見れば、重量は新MacBookの方が100g程度重いし、厚みもある。
しかし、この差よりも、価格に注目される。
MacBook Proと同等の性能で2.5万円の差というのは、MacBook Proの下位モデルを購入しようとする方にとってかなり魅力的な点だろう。
MacBook Proをねらっていた方は少し待て
しかし、このMacBook ProもIntelの新プロセッサ、コード名Arrandale採用機までの繋ぎであり、そのリリースも数ヶ月以内とせまっており、もしもMacBook Proをねらいたい方は、この新MacBookに飛びつかない方が得策だ。
もちろん、AppleがArrandale採用機をリリースするとは発表していないので、本当にこれが出るかどうかはわからない点は注意して欲しい。
ArrandaleはCore i5やCore i7というCore 2 Duoとは異なるブランド名となるCPUで、Nehalemアーキテクチャーの32nmプロセス版Westmereアーキテクチャーを採用する。
Core i7の45nmプロセス採用版(Bloomfield)は、2008年にハイエンドデスクトップPC用にリリースしていたが、このモバイル版(Clarksfield)が2009年9月に登場。これらはハイエンド向けだったが、メインストリーム向けのArrandaleが2009年第4四半期(10月から12月のこと)に登場する予定だ。
このArrandaleは1つのCPUパッケージに、CPUダイとGPUなどのチップセットダイが統合される。
これによって、基本機能はCPUともう一つのチップセットの2チップでPCを構成できるようになる。
AppleはNVIDIAのチップセットを採用し、従来から2チップ構成だったが、これがIntelのチップセットだけで可能になる。
CPUに統合されるIntelのGPUで気になるのはその性能だが、現在MacBook Proの上位モデルがそうであるように、GPUを2つ搭載することで、この問題は解決するだろう。
バッテリ駆動時間を延ばしたい場合は、CPUパッケージのGPU機能、パフォーマンスを重視する場合は、NVIDIAのGeForce、もしくはAMDのATI RADEONを使う。
ArrandaleはDMIというバスを採用するが、これによりNVIDIAのチップセットはどうなるかなど、気になる点は多数ある。しかし、MacBook Proは2009年末にも登場の最新CPUを採用することにより、パフォーマンスをさらに高めることは確実だ。
MacBookの機能が魅力的だから、MacBook ProではなくMacBookを選んだり、現時点でMacBook Proに飛びつく前に少し検討してみてはいかがだろうか?