音楽ファイルの各種形式(AAC,MP3,WAV,WMAなど)について

コンピュータで扱う音楽ファイル形式はいくつかありますが、大きく分けると無圧縮と圧縮の2つに分けられます。

無圧縮のファイル形式は、生の音データが入った物で、録音や作成した生のデータとなります。
CD(CD-DA)のデータ形式は16bit, 44.1kHzで、1分あたり9MB程度になります。
CDの16bit, 44.1kHzという形式は今となってはそれほど優れた物ではなく、より高音質のHDオーディオも登場しており、24bit, 96kHzやそれ以上の形式に対応した物が規格上存在しています。

この16bit, 44.1kHzなどの数字が高ければ高いほど良い音になりますが、一般的にはCDレベルで十分な品質が得られていると思います。

この無圧縮CDの音を圧縮して保存する形式が、MP3やAACなどの圧縮形式となります。
無圧縮の場合、無音部分などもそのまま保存されているのでデータに無駄があります。そこで必要のないデータを間引いたり、似たようなデータをまとめたりすることで、データを小さくするのが圧縮です。
MP3で128kbpsのビットレートに圧縮するとおおよそ元データの1/10程度のサイズになるため、CD 1枚が700MB程度必要だったのが70MB程度になるため、容量の削減になります。
128kbps程度だと、一見すると元の音と遜色ないので、圧縮して保存するのがコンピュータのHDD容量削減などに有効です。

圧縮形式はMP3以外にもAAC、WMAなどいくつかの形式があります。
それぞれ、圧縮のアルゴリズムが異なっており、例えばMP3でも圧縮に使うエンコードソフトの出来一つで音質に差が出てきます。
もちろん、圧縮形式でも音は変わりますが、最も違いが出るのはビットレートです。
一般的には128kbps程度で圧縮することが多いようですが、実用上問題はなくても、しっかりとした環境で聞くと確実に元のデータと違うことがわかるはずです。
しかし、256kbpsなどビットレートを上げると、素人には違いがわかりにくくなります。ビットレートを上げるというのは圧縮率を下げ、元のデータサイズに近づくと言うことを意味しているので、元の音を間引く量が減り、その結果、音が良くなります。

最近は、無圧縮と圧縮の良いところ取りをするロスレスという方式もいくつか登場しています。
iTunesなどで使われるApple Lossless、フリーで一般的に普及しているFLACなどが代表的な物で、他にWindowsのWMA Losslessなどもあります。これらのロスレス形式は、データを間引くことなく、圧縮だけするという規格です。
ジャンルにもよりますが、元データの1/2程度のサイズに圧縮されますが、元データに戻す事ができます。原理上、無圧縮と同じ音になります。

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