英語の学習に音読があります。
英語の文章を声に出して読むという学習ですが、意味がわからない英文をいくら音読しても効果は低いです。音読する場合は文章の構造も理解出来、内容も理解出来る文章で音読するのが最も効果的な学習法法です。
その音読をする際に直読直解を取り入れることで、音読の効果が高まり英語を英語のまま理解出来る異様になっていきます。
直読直解についてはこちらでも解説しています。
直読直解は理解出来る構文の文章で
音読する英文は音読学習する前に、使われている単語、英文の構造などを理解し、正しく文章の意味を理解します。
学習には英語の長文学習用の参考書が適しています。参考書によりますが、どれが主語か述語かなどの英文の構造などの解説があり、文章の正しい読み方が解説されています。
このように英文自体の構造が理解出来る英文で学習します。
The old woman, who lived alone in a small house at the edge of the village, always wore a long black coat, even in the summer, and she rarely spoke to anyone, which made the children, who were naturally curious and loved to explore the woods near her house, wonder what secrets she might be hiding.
の例なら、The old woman … spoke to anyone, までが主節で、The old womanが主語、always wore a long black coatが述語、その後の修飾語、関係代名詞節などを理解出来る状態にします。
これが難しい場合は、よりやさしい文章で音読や直読直解を行います。例えば、
An old woman lived alone in a small house at the edge of the village. She always wore a long, black coat, even in the heat of summer. She was a quiet woman, rarely speaking to anyone.
This made the children curious. They were kids who were always asking questions and loved exploring the woods near her house. They started to wonder what secrets the old woman might be keeping.
の場合なら、1文が短く比較的理解しやすいです。
An old woman lived alone in a small house at the edge of the village.
なら、An old womanが主語で、livedが述語、それ以下が修飾語句の第一文型となっています。
このようなことを一般の文章で行うのは初学者には難しいため、構文の解説が詳しい長文学習用の参考書を活用します。音読や直読直解の学習ではギリギリ理解出来る文章ではなく、それよりもレベルを下げた文章で行った方が、よりスムーズに直読直解が出来るようになります。
実際の直読直解学習方法
文章の構造がわかり、意味も理解出来る状態になったら、直読直解の音読をします。
単純に英文だけを声を出して読むのではなく、「The old woman」「その老女は」「who lived alone」「住んでいた、一人で」のように、英語の固まりの後に日本語も読みます。
当然読む際には、長文参考書に付属している英語音声を使って正しい発音聞きそれをまねします。
The old woman, | その老女は、 |
who lived alone | 住んでいた、一人で |
in a small house | 小さな家に |
at the edge of the village | 村の端で |
always wore a long black coat, | いつも着ている、長い黒いコートを |
even in the summer, | 夏でも、 |
and she rarely spoke to anyone, | そして彼女は、めったに話さなかった、誰とも |
which made the children, | そのことが子供たちを、 |
who were naturally curious | 生まれつき好奇心が強く |
and loved to explore the woods | そして好きだった、探検、森を |
near her house | 彼女の家近くにある |
wonder | 不思議に思う |
what secrets | どんな秘密を |
she might be hiding | 彼女が隠しているかもしれない |
初めはこんな感じでも、何度も音読していくとThe old womanは日本語にする必要が無くなってくるので、「The old woman,」「who lived alone」「住んでいた、alone」のように、英語のまま理解出来る部分は日本語を飛ばして読めるようになります。
The old woman, | |
who lived alone | 住んでいた、alone |
in a small house at the edge of the village | |
always wore a long black coat, | always 着ている a long black coat, |
even in the summer, | in the summer でも |
and she rarely spoke to anyone, | and she めったに話さなかった to anyone |
which made the children, | そのことがchildrenを、 |
who were naturally curious | 生まれつき好奇心が強く |
and loved to explore the woods near her house | and loved to 探検 the woods near her house |
wonder | 不思議に思う |
what secrets | どんな秘密を |
she might be hiding | she が隠しているかもしれない |
さらに学習していくと区切る範囲が大きめになり、ほとんどの内容を英語でわかるようになっていきます。
「The old woman, who lived alone in a small house」「The old woman 住んでいた、alone in a small house」「at the edge of the village always wore a long black coat,」「even in the summer,」「in the summer でも」などのように日本語を介する部分が徐々に減っていきます。
The old woman, who lived alone in a small house | The old woman 住んでいた、alone in a small house |
at the edge of the village always wore a long black coat, | |
even in the summer, | in the summer でも |
and she rarely spoke to anyone, | and she めったに話さなかった to anyone |
which made the children, | そのことがchildrenを、 |
who were naturally curious | 生まれつき好奇心が強く |
and loved to explore the woods near her house | and loved to 探検 the woods near her house |
wonder what secrets she might be hiding | 不思議に思う、どんな秘密を she が隠しているかもしれない |
音読する回数は多ければ多いほど良く、10回、30回、50回など、日本語をほとんど介さず読めるくらいになるまで行います。
このように、文章の意味や構造を理解した文章を直読直解で音読し、単語や文法、構文の学習も続けて、より難しい内容も直読直解出来るようにしていきます。
ある程度音読を続ければ、日本語を介さなくてよくなるので、最終的には英文を音読しているだけになりますが、英語だけで内容を正しく理解出来ている状態になっているかは常に確認しましょう。
もちろん、この直読直解による音読学習は、今回の例に出した返り読みしたくなるややこしい文章のためにあるのではなく、もっとやさしい文章でも効果はあります。
つまり、英語学習の初期段階でもしっかり行うことで、早期に効果を発揮できます。