Appleが2011年2月に発表した、最新のMacBook Proに搭載したLight Peak (インテルのコード名)ことThunderbolt I/Oは、USB 3.0やその他のインターフェースに比べ非常に高速なポートとなる。
現在、一般的に使われているインターフェースのUSBポートと言えば、USB 2.0のことだが、この最高転送速度は480Mbps。
2010年頃から対応機種が増えているUSB 3.0は5Gbps。
一方、Thunderboltは10Gbpsから始まり、将来は100Gbpsになる予定だ。
この速度感はイマイチわかりにくいかもしれないが、現在のインターネット接続速度は速くても100Mbpsで、携帯電話系のネットワークでは10Mbps出ていれば高速な方だ。これらと比べて1000倍の速度で、コンピューターと各種周辺機器が接続できるようになる。これだけ速くなれば、データ転送はもちろん、それ以外の用途でもこのポートを使えるようになる。
一般的に使われているUSBは基本的に後方互換性があり、USB 3.0に対応していれば2.0と混在して使うことが出来る。ケーブルも互換性があるため、古い物を使い回すことも出来る。もちろん、USB 2.0対応機器をUSB 3.0に接続したりしても速度はUSB 2.0のままだし、USB 3.0で2.0のケーブルを使用しても速度は2.0相当になるが、この互換性は古い機器などとの接続など、使い勝手には重要な要素だ。
一方、ThunderboltはUSBとは異なるコネクタとなる。
THunderboltの開発元となるインテルは、Light Peakと呼ばれていた頃の技術デモの段階でUSBコネクタを使用していたが、最終的には異なるコネクタとなったようだ。
そもそもこのコード名Light Peakはその名前から予想が付くかもしれないが、光ファイバーを使用することが予定されていた。2011年に登場した段階では銅線が使われたが、将来は光ファイバーが使われる可能性もある。
現在のパソコン内部でHDDやSSDが接続されているのは、SATAという規格のポートだが、この最高速度は6Gbpsだ。初期のLight Peakでさえ、この2倍の速度で転送可能だからいかに速いかは予想に付くだろう。
将来100Gbpsとなっても使い道に困りそうだが、単にコンピューターとHDDなどの周辺機器とのデータ転送に使うだけではなく、ディスプレイやカメラなどのほとんどの周辺機器の接続用に使われる可能性がある。
現在、ディスプレイはディスプレイ用のケーブル、USBなど、各種インターフェースのコネクタとケーブルはそれぞれ別々だが、Thunderboltだと転送速度が余るほど速くなるため、全ての接続ケーブルをこれ一つにまとめることが技術的に可能となる。
こうなると、ケーブルやポートの位置などを意識することなく、全てのデジタル機器が1つのケーブルで接続できるようになる。数珠つなぎ(デイジーチェーン)で接続できるなどすれば、各機器との接続も今まで以上にわかりやすくなるだろう。
USBの登場で、周辺機器との接続はかなり簡単になったが、このThunderboltが普及することでコンピューターをより簡単に使えるようになる可能性がある。
そんな、THunderboltが2011年にAppleのMacBook Proで使えるようなったのは、USBを採用した初期のiMacと匹敵するくらいの後世にも残るニュースになるのかもしれない。
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