Kindleなど様々な電子書籍関連ビジネスが普及しようとしていますが、電子書籍が普及した場合、書店の役割がどうなるか気になるところです。
少なくとも、電子書籍が普及し、すぐに紙の本が消滅するわけではないでしょうから、既存の書店はやり方次第で今後も生き残っていくでしょう。
しかし、比較的新しい書籍が多い古本屋に関しては、商売が難しくなっていくのかもしれません。例えばブックオフなどは最近発行された書籍が中心の品揃えです。今後、新しい書籍は電子書籍の普及に伴い、今ほど発行数が確保されなくなり、古本としての流通も減る事が予想されます。
そうなると、仕入れが難しくなる、売れなくなるなどいくつかの課題が見えてきます。最近では、本やCDだけではなく、衣料品などを扱った店舗も増やしていくようで、様々な分野のリサイクルショップとして生き残りに向けて様々な施策を行っているようです。
神保町などにあるような古書が中心の古本屋の場合、古書自体は物理的に読めなくなるまで商品として扱えますし、それらの書籍が電子化される可能性も低いので、今後も生き残る可能性はあります。しかし、著者の死後50年経過したような書籍は著作権切れと言うことで、電子化された無料の物が主流になります。ある程度需要のある本は実際にボランティアにより電子化されますが、そうで無い特殊な書籍の場合はそうなった後も有償での取引が続くでしょう。商売としてはそういった特殊な書籍以外は、限られた期間の書籍を扱う店と言う特殊な環境で生き残っていくのかもしれません。
そもそも、古本屋は元の所有者がその書籍を売ることで成り立っています。書籍を売るのは、その本が必要なくなったり、スペースがないため処分のためなどいくつかの理由がありますが、電子化された場合、個人は事実上無尽蔵に所有できるようになるため、売ることが無くなってしまいます。
紙の書籍ではプレミア付きの書籍も存在しますが、電子版の場合、基本的にそのようなことはありません。
また、廃刊になった本を探すのにも重宝しますが、電子版はよっぽどのことがなければ配信が終了することはありません。
今後、電子書籍がどれだけ高い利便性を提供していくのかたのしみですが、それによって様々な物が消える可能性も出ています。