2011年夏、関東地方の電力は足りるのか?

2011年3月の東日本大震災の影響で、原子力発電所を中心に火力発電所なども停止し、電力供給が厳しくなっている。
6月23日には需要が4000万kWを越え、当日東京電力が供給可能としていた電力の余裕が8%しかない状態になりこの夏、猛暑だった場合を考えると非常に厳しくなるようにも見える。

毎年、電力需要が増えるのは7月から8月で、最大で6000万kW程度の需要がある。
東京電力が7月末頃までに供給できるとしているのは5620万kW。このままでは足りないが、現状10%程度の節電が行われており、通常年と同等の6000万kWの需要でも10%の節電が行われていれば、5400万kW程度の仕様になり、計算上足りると言える。

計算上足りるが、この供給能力5620万kWは7月末時点での予定であり、復旧が間に合わない、7月中旬頃に猛暑が続くなどすれば、供給能力を超えてしまうこともあり得る。
最も電力を使用するのが産業界で、7月からは休日をずらす、休暇を長めに設定するなどして、電力使用を抑制しようとしているため、今まで以上の節電が行われると予想されている。
家庭でもさらなる節電で3月の一部の地域に負担がかかる計画停電のようなことを防ぐことができるだろう。

まとめ
7月中に猛暑が続かず、供給能力が予定通り復旧すれば供給電力自体は足りる
足りるがぎりぎりなことは間違いないので、一部の地域に負担を強いる計画停電を避けるためにさらなる節電が必要

LED電球が高いとお悩みの方に、同コストで4倍節電効果が高い電球型蛍光灯をおすすめ

東日本大震災以降、日本では節電意識が急速に高まり、LED電球の売り上げも伸びているようだが、節電効果が高いとはいえLED電球はどうしてもその価格が気になる。

例えば、従来型の60W型白熱電球と同等の明るさのLED型電球、東芝LDA9Nは4000円程度での販売となっている。
このLED型電球の消費電力は9.4Wで、一般的白熱電球は60W型が実質54W程度なので、白熱電球比1/6程度の消費電力で節電効果が非常に高い。
コスト面では、従来型白熱電球は200円前後で販売されている。LED電球の寿命は白熱電球の20倍以上なので、使用中の電気代金も1/6程度になり、長期的に見たコストを考えるとLED電球はお得と言える。
しかし、この20倍という価格差は非常に大きく、節電や省エネには理解できるが、どうしてもこの価格では手が出ないという方も多いだろう。

そんな方におすすめなのが、電球型蛍光灯だ。
東芝の60W型と同等の明るさの製品ネオボールZ EFA15EL/12-R の価格は800円前後。これで消費電力は12Wで、LED型電球に比べれば若干高い物の、白熱電球に比べると1/5程度の消費電力だが、価格は4倍程度だ。
これなら一つくらいならLED電球に変えてもいいが、コスト的にきついからと、その他の電球が白熱電球のままになり、節電効果があまりない状態になる事が防げる。

上記の製品・価格で比較した場合

4000円 のLED電球を1コ交換すると、54W-9.4Wで44.6W節電可能
4000円分 (800×5コ) の蛍光灯型電球を交換すると、 (54Wx5)-(12Wx5)で210W節電可能

直近の節電効果は蛍光灯型電球の方が約4倍高いと言うことがわかる。
この上で、余裕のあるときにより節電効果の高いLED電球に交換していくという方法がおすすめだ。

2011年3月14日から25日までの計画停電実施状況まとめ

東京電力による計画停電の実施状況をまとめた。

第1グループ 第2グループ 第3グループ 第4グループ 第5グループ 合計
3月14日 17:00-18:30
11.3万軒
11.3万軒
3月15日 16:00-19:00
140万軒
18:20-22:00
200万軒
10:00-13:00
24.2万軒
13:00-16:00
70万軒
432.4万軒
3月16日 12:20-16:00
239万軒
15:20-19:00
306万軒
18:20-22:00
262万軒
6:20-10:00
53万軒
9:20-13:00
232万軒
1092万軒
3月17日 9:20-13:00
289万軒
16:50-20:30
289万軒
12:20-16:00
322万軒
15:20-19:00
290万軒
18:20-22:00
231万軒
6:20-10:00
85万軒
13:50-17:30
310万軒
1816万軒
3月18日 6:20-10:00
250万軒
9:20-13:00
288万軒
12:20-16:00
266万軒
15:20-19:00
195万軒
18:20-22:00
369万軒
1368万軒
3月19日
3月20日
3月21日
3月22日 9:20-13:00
250万軒
12:20-16:00
297万軒
15:20-19:00
257万軒
18:20-22:00
195万軒
999万軒
3月23日 15:20-19:00
195万軒
18:20-22:00
272万軒
467万軒
3月24日 18:20-22:00
250万軒
250万軒
3月25日 18:20-22:00
297万軒
297万軒
合計軒数 1707万軒 1710万軒 1075万軒 893.2万軒 1349.3万軒
合計時間 21時間 15時間 12時間 18時間 19.5時間

3月14日分の資料は報道された物より。それ以外は東京電力プレスリリースより。
停電時間は3月14日は1.5時間、それ以外は3時間と仮定して計算。

この資料により、第1グループの停電時間が長く、第1、第2グループの合計停電軒数が多いことがわかる。
3月26日より、各グループは5つにわけるが、今までも各グループは変電所ごとに15程度に分かれていた。
グループ間の不公平はもちろんだが、停電対象地域と非対称地域での不公平も考えたい。

東京電力の計画停電の対象地域は全体の52%

東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)に伴う電力不足で一部地域を対象に計画停電が実施されています。
東京電力管内を5つのグループにわけて、平等に停電することで、供給力を上回る消費を防ごうという仕組みです。

詳しくはなぜ計画停電を実施するか

しかしながら、この5つのグループ分けは平等とは言えません。
津波などの被災地を対象にしないのは当然ですが、東京23区のほとんどは停電対象ではありません。停電地域に含まれていながら、停電になっていない地域もあります。

23区が停電にならない理由、停電地域に含まれていながら停電にならない地域が存在する理由などは公開されていませんが、東京電力では停電することで影響が大きいと考えている地域は停電させない方針のようです。
しかしながら、この停電する地域しない地域、停電対象の世帯などを調べれば調べるほど不公平な事がわかります。

グループ分けは毎日のように改訂されていますが、基本的な部分は変わっていません。
3月20日頃のそれぞれの停電対象軒数は

1グループ 約289万軒 (3月17日)
2グループ 約306万軒 (3月16日)
3グループ 約290万軒 (3月17日)
4グループ 約231万軒 (3月17日)
5グループ 約369万軒 (3月18日)

で、合計1,485万軒となっています。
東京電力の契約口数は、2010年現在特定規模需要を除くと2,862万口となっています。
停電対象の軒数と口数の単位がどう違うのか解説されていませんが、同じと仮定すると2,862万軒中、停電の対象になっているのが1,485万軒で、全体の割合は約52%となります。
(3月25日、各グループの最大停電軒数で計算し直し、44%から52%へ変更しました)

つまり、全体の52%の方々が、残りの48%を支えている計算になります。

東京電力の電力使用状況
2011年3月23日の電力使用状況

東京電力が2011年3月22日から電力の使用状況を公開するようになりましたが、このグラフを見ても、停電時に単純に1/5にあたる20%が減少していないことがわかります。
停電対象が全体の52%なので、そのうちの1グループを停電させたとしても最大で10.4%程度しか減ることはありません。