英文法勉強方法 壊滅的にわからない人向け

一通り英文法は学習したことがあるが、英語が全く身につく気がしない。いろいろやっても上達する気配がない。結局の所、何がわからないのかも、わかっていないっぽい。
みたいな人は少なくないと思います。

この原因を簡単に言えば、英文法の勉強が足らないからです。

英文法は必要ではないのではと思う方もいると思いますが必要です。
必要な理由を簡潔に言えば、文法を学習した方が効率的に英語が上達するからです。

その英文法を学習し、英語自体の学習効率を上げるためには文法の基礎固めが最も重要です。
基礎は出来ている、後はやるだけだという段階の方はこの文章では対象にしていません。(実際に出来ているのかは知らないですが)
基礎がまだまだだなと感じている人向け、英文法がさっぱりわからない人向けのものになります。

英文法の基礎を固めるためには、どう学習すれば良いのかを、英文法が壊滅的にわからない人向けに解説します。

大まか流れとしては
1. 英文法の全体像を知る
2. 英文法用語を知る
3. 英文法学習のための前知識を入れる
4. 英文法の学習に入る
というようなイメージです。

一般的にはいきなり4.の英文法の学習に入りますが、途中でわからなくなってしまう方は、この1から3が出来ていない、英文法の基礎がわかっていない段階で4の英文法学習に入っているのが原因です。

英文法学習の前にやっておくことを、併用すべき参考書と共に解説します。

中学で3年、高校でもやってるのに英文法の勉強が足りない

学校の授業程度では英語は全く身に付きません。仮に単語の暗記などを別途やっていたとしても、英語の文法項目自体をしっかり身につける必要があります。
しっかり身につけるとは、授業で習うとかではなくて、その文法事項を文法という事を意識しないレベルで使えることが理想です。

例えば、次のような英文法の問題があったとします。

He (A) playing soccer.
(A)に入る単語を次の中から選びなさい。
am、is、are、good

多少勉強すると、Heだからbe動詞の3人称単数だからisと導き出せると思います。
文法がよくわからない人でも、Heだとisだろうくらいな事はわかると思います。

そのような状態ではなく、選択肢を見ることもなく、単語1文字なら反射的にisもしくはwasあたりが頭に浮かび、複数単語ならwill beとかが入ってもおかしくないなとかが、思い浮かぶレベルにするという事です。
その上で、選択肢の中から何となく選ぶのではなく、選択肢の中で成り立つ物はbe動詞の3人称単数のisだけなどと、明確に理由を言える状態にします。

学校の授業では英文法の基礎をしっかり固めていないうちに、どんどん先の項目に進んでいきます。
上記の問題に関連する文法項目だと、1人称、2人称、3人称、単数と複数でbe動詞が変わることを教わります。
それ自体は知識として覚えるだけで終わり、4択問題なら覚えている文法知識で答えは導き出せると思います。前述のbe動詞の問題くらいなら何とかなって、4択ならともかく、何もないところから答えを出すのは、より先に進むほど困難になっていくでしょう。

それぞれの段階のテストでは英文法を学習したっぽい状態で、出てくる範囲もある程度わかるので、多少復習したりすれば得点はそれなりにとれるかも知れません。
そんな状態で、自分の中では中学校の英文法を3年かけて学習し、ある程度理解したつもりになって、試験の内容は頑張れば思い出して問題には回答出来て、ギリギリ合格点はクリアできるかもしれません。
しかし、そんな状態では全く身についていません。

中学レベルの文法が本当に身についているかは、中学校の文法項目を使った、英作文が一瞬で出来るかで確認できます。

中学レベルの英文法が身についているかチェック

英文法が身についているかは、その文法項目を使った英文をすぐに作れるかでわかります。

次の文章を英訳してください。

  1. ホームランを打った野球選手はとても有名です。
  2. このサッカーの試合は世界中の多くの人々に見られています。
  3. 今月はたくさん雨が降りました。
  4. 3日間降り続いた大雨のために延期されていた野球の試合は、ついに昨日行われ、この瞬間を待ち望んでいた多くの興奮したファンによって観戦されました。

この内容が難しい場合は、より簡単な内容にして英作文する。
例 その野球選手は有名です。とかにする。
4.の文章が難しい場合は、日本語を何分割かして、分割して英訳するなど、自分ができる範囲でやってみましょう。

英訳例(これに限りません)

  1. ホームランを打った野球選手はとても有名です。
    The baseball player who hit the home run is very famous.
  2. このサッカーの試合は世界中の多くの人々に見られています。
    This soccer game is watched by many people all over the world.
  3. 今月はたくさん雨が降りました。
    It has rained a lot this month.
  4. 3日間降り続いた大雨のために延期されていた野球の試合は、ついに昨日行われ、この瞬間を待ち望んでいた多くの興奮したファンによって観戦されました。
    The baseball game, which was delayed because of the heavy rain that had fallen for three days, was finally played yesterday and was watched by many excited fans who had waited for this moment.

簡単な文章にした例
その野球選手は有名です。 The baseball player is famous.
多くの人々がこのサッカーの試合を見ています。 Many people watch this soccer game.
雨が降りました。 It rained.

4.を分割した場合の英訳例 (このように言いたいことを自分で言える範囲で言い換える方法も重要です)

その野球の試合は、3日間降り続いた大雨のために延期されました。
The baseball game was delayed because of the heavy rain that had fallen for three days.
その試合はついに昨日行われました。
The game was finally played yesterday.
多くの興奮したファンがその試合を観戦しました。
Many excited fans watched the game.
彼らはこの瞬間を待っていました。
They had waited for this moment.

4はともかく、1から3の英訳もできない人がほとんどだと思います。
さっぱりわからない人でも、しっかり基礎から学習していけば出来るようになるので気にしないでください。

できない場合でも、英文をみれば何となく意味はわかる方は少なくないかも知れません。
何となくではなく、しっかり理解出来るレベルの方もいるかも知れません。その理解は、どれが主語でどれが動詞か、何の文法項目が使われているかがわかるレベルなのか、それとも、文法はよくわからないが、何となく翻訳は出来るレベルなのかで全く異なります。
そもそも主語とかよくわからないという場合も現時点では問題ないです。

例えば「This soccer game is watched by many people all over the world.」の場合なら

受動態を使っており、補語が無いため第1文型で、主語は This soccer game、動詞はis watchedなどと答えられれば、この文法自体は理解している状態ですが、これがわからない場合は文法は理解していない状態です。

理解出来ていない場合は、文法自体の学習が必要です。
文法は理解している場合で、英訳がスムーズに出来ない場合は、知識として学習した内容をしっかり身につける必要があります。

自動車教習所で一通り運転方法を習って、運転免許証をとって車を運転しようとしても、運転技術の知識はあるが、うまく運転は出来ない状態だと思います。しばらく乗っているうちに、初めは何をやるのもおっかなびっくりだったのに、慣れていくと運転方法自体を無意識で出来るようになっていきます。

英語も同じで、英文法を数回学習したくらいでは、相当頭が冴えている特殊な人以外は理解出来ないですし、その表現をいきなり使う事も出来ません。

しっかりと時間をかけて身につけていく必要があります。
水泳の泳ぎ方を陸上で教わって、いきなり水に入って泳げるようになる人がいないように、英語でも学習を続けて出来るようにするのが普通です。

英文法学習の前に英文法の概略を知ろう

一般的な従来の学校英文法の学習は、アルファベットなどの後は、be動詞だとか、品詞、現在形だとかから入ります。
このような中学レベルの英文法を復習する参考書は沢山ありますが、どれを使ったとしても、今までの焼き直しになるだけです。
既にある程度の知識があり、本当の意味で復習さえすれば良い状態な場合もあるでしょうが、ほとんどの場合は多少の知識はあっても、基礎の基礎が出来ていない状態だと思います。
そのような場合は、しっかりと本当の基礎を身につけるために、英語の全体像をしっかりと理解する事から始めましょう。

これは、例えば車の構造を教えるのに、車という物の全体的な構造や概念自体を教えずに、ネジやらタイヤやらの細かい機能だけを順次教えているようなものです。
プラスのネジ山は、フィリップスねじと呼ぶみたいな細かいことから入って、よくわからない用語が続々と出てくるような状態では、いつになっても車全体の事がわかりません。
車という物の概念や大まかな構造を知った上で、そこで使われているネジのこと、主要部品の1つのタイヤのことを個別に学習していた方が理解が深まるでしょう。

一般的な学校教育では、一通り使えるようになる英文法の項目を中学校で3年間かけて学習します。
日本の場合は、2020年から英語が小学校で必修化され、文法抜きに挨拶や簡単な表現を学びます。中学に入ると文法の学習が始まります。なじみのない文法用語など覚えることが沢山出てくるため、初めの段階で出遅れてしまい、その後の文法学習が中途半端になってしまっている方が多いのではと思います。
英語の場合は、何となく理解した状態で、どんどん文法学習が進んでいき、テストはそこそこ点数とれても、よくわからない間になんとなく卒業して学習した気になります。その後の高校英語でも同じ事が繰り返されます。

文法は細かな事まで含めると、覚えることが沢山ありますが、すべては理解出来ないことを前提で、まずは全体像を把握することが重要です。
学校の授業のように各単元を詳しくゆっくりと学習していくのではなく、全体的に知識を徐々に塗り固めていくようなイメージです。

まずは英語の全体像を知ろう

英語の全体像は、英語という言語が、そもそも文字自体が違うとか、文字間にスペースを空けるみたいなことから始まります。
さらに、日本語と言葉の順番が違う事、私、彼、あなたなどの主語をつけるのが基本な事など、英語等言語が大まかにどのようになっているのかを理解します。
この段階では、私はI、彼はHe、これは名詞でなどと覚えるのではなく、日本語で全体像を捉えるところから始めます。

そのためには、英文法の基礎が書かれた参考書などより、英文がどう構成されているのかの全体像がわかる参考書を使うのがよいです。
その中でも文法用語自体がほとんど使われてはないが、単語さえわかれば、文を作れる「意味順」での英文法の把握はわかりやすいです。

「意味順」だからできる! 絵と図でよくわかる 小学生のための中学英文法入門

この意味順式というのは、英文が日本語とは語順が違い「だれが」「する(です)」「だれ・なに」「どこ」「いつ」という順番で英文が構成されている事を使った英作文方法のようなことです。
作りたい元の日本語の順番を変えて、それを英語にすれば英文が作れます。

例えば、「私は昨日野球をやった」を英文にする場合はこのようになります。

まずは、日本語を意味のまとまりで区切ります。
私は・昨日・野球を・やった。
となるので、それぞれ英単語にすると
I・yesterday・baseball・played
になります。

これでは英語の語順として不自然なので、英語の語順の「だれが」「する(です)」「だれ・なに」「どこ」「いつ」に並び替えます。
「私は」「やった」「野球を」「(どこ)」「昨日」
「I」「played」「baseball」「(どこ)」「yesterday」
になり、この英文を英語として正しく書き直すと
I played baseball yesterday.
になります。

日本語で英語の語順の「だれが」「する(です)」「だれ・なに」「どこ」「いつ」さえ覚えて、ある程度単語がわかれば正しい英文が作成出来るのが「意味順」です。
意味順の場合で、先ほどの例では過去形が必要ですが、一般的な英作文と異なり、文法の知識が無くても英作文が作れてしまうのが意味順です。

従来の一般的な英文法の学習では、時制として過去形、第3文系のSVOなどを学び、Iが主語、playedが動詞、baseballが目的語、yesterdayが副詞なることがわかっていないと文法的に正しい並びの文章は作れません。
意味順を知れば、それぞれ、どれが何の品詞か、何を修飾してみたいな事を理解していなくても、正しい語順の英文自体が作れるようになります。

この意味順で、英語の語順が日本語と異なる事、様々な表現での英語の文章の構造などの今後学ぶ英文法の骨格を理解する事で、英文法の概要がみえるようになります。
その見えてきた概要に、文法の知識を肉付けしていくことで、よくわからない文法をわかるようにしていこうということです。

従来の学習では何もないところに、知識としての英文法を埋め込んでいく、先が見えない学習でした。骨格がわかっていれば、塗り絵のような状態なり、そこに色を塗り込んでいくことになります。

英文法を本格的に学習し始める前に

意味順で主要な英語表現の作り方を覚え、英文法の概略がおぼろげながらにわかり始めたら、徐々に本格的な文法の学習に入っていきます。しかし、ここでも慌てない方がいいでしょう。

英語の概要を知るために、まずは全体像を知ることから始めましょう。
英語の基礎的な内容を読書を通して知るところから始めます。

小学生向けの中学英語さきどりの本ですが、意味順で作れるようになった英文の文法の基礎知識がわかります。

中学英語のさきどりが7日間でできる本

基本的な内容は小学生向けというよりも、英語学習初学者向けですが、一般の高校生、大人も知らない知識も含まれています。他の同著者の本の内容と被る部分もありますが、書店等でコラムの内容に目を通してみてください。
さらに、英語の全体像を知るためにマンガも併用すると良いでしょう。

マンガでわかる中学英語 中1~3

中1、中2、中3と進んでいきますので、学年毎に徐々に読んでいきましょう。

どの段階でも同じですが、それぞれの段階で一回で理解する必要はありません。
何度も読んだり、参考書内の問題を何度もやって、内容を徐々に理解していきます。

このレベルの本は、学習段階にもよりますが、数回読んで、ザックリとした概要を理解出来ていれば問題ないでしょう。
自分の中で良いと思ったタイミングで次の段階に行きます。

世界一わかりやすい中学英語の授業

のような全体像がわかる本を、読み物として楽しみます。
この段階でも、英語の全体像をしっかり固めていく段階です。

まずは一通り読む事で、漠然としている英語の全体像を少しでも固めていきます。

この段階で、もう一度意味順の本を読み直すなどすると、新たな発見があるかも知れません。
今後も、新たな発見が無いか、一度読んだ本の内容を定期的にもう一度読み直してみましょう。

文法用語を知る

英文法自体についてある程度概要がわかってきたら、英文法を学ぶ上で、どの段階でも出てくる文法用語を理解する前準備に入りましょう。

学習中に文法用語は頻繁に出てきます。その用語の意味があやふやだと、その後の理解が難しくなります。
そのためには、まずはどんな文法用語が使われているのかをピックアップすることから始めます。

そのピックアップに使うのは、全体像を知ることに使った
「意味順」だからできる! 絵と図でよくわかる 小学生のための中学英文法入門
マンガでわかる中学英語 中1~3
中学英語のさきどりが7日間でできる本
世界一わかりやすい中学英語の授業
で、出てきた文法用語から始めましょう。

ピックアップは、文法の項目、品詞など基本的な事は仮にわかっていたとしても、主要な文法用語はすべて拾ってみましょう。
本当にすべて拾うと数が多すぎるので、まずは中学1年レベルの内容、マンガでわかる中学英語中1の部分、中学英語のさきどりが7日間でできる本などの内容だけでかまわないです。

例えば、ノートに順番に目についた文法用語を書き出します。
書き出すというのは、紙にも字で書いても良いですし、ワープロソフトなどで入力してもかまわないですが、何らかの形で自分でアウトプットして、理解して身につけるべき文法項目を明確化することが目的です。

始めは単語、be動詞、主語、述語、品詞、時制…などと本で見た主要な項目を書き出す形でかまいません。
ある程度の項目が出てきたら、その項目の詳しいところを書き加えてきます。品詞だったら、名詞、動詞、形容詞…などがある事を加えていきます。

この段階で、それぞれの文法用語の意味がよくわからなくても覚えられなくても問題ありません。重要なのは、自分で重要だと思った文法項目を書き出す作業です。

やることは、文法の学習ではなく、英語の文法で使う用語を知ることです。結果的には英文法を学習することにもつながりますが、ここでの目的は文法用語を知ることです。

今までの学習の中で出てきた文法用語を、そのノートにどんどん追記していきます。
徐々に知識を増やしていくと、初めに書いた内容ではスペース的に書き足せなくなっていくでしょう。
それぞれの項目で想定していなかった分量を書き加えたり、それぞれの用語が他の用語と組み合わせた場合の内容などを書く必要が出てくると思います。
そんなことをやっているうちに、文法用語の意味だけではなく、それぞれの用語が他の用語とどのように関係しているかなどが見えてきます。

そんなことをやっていくと、各項目で新たに理解することが続々と出てきます。
例えば今まで気にもしなかった名詞には可算名詞、非可算名詞がある。辞書にはその目印にこう書いてあるなど、どんどんと知識が増えていきますが、これはわかった段階でどんどん記載していきます。

以前のアウトプットに新たに得た知識を追記していくので、書く欄がなくなってしまうでしょう。その分野を新たな知識を元に書き直す形になり、今までよりもより深い知識を得ていることが明確化されます。
そんなことを繰り返していくと、始めは項目だけが並んでいたようなスカスカのアウトプットが、かなり充実した1冊の参考書のような物になっていきます。
最終的にはアウトプットした内容自体は自分の中で身につき、そのもの自体は不要になっていきますが、自分がどれだけの知識を得たのかを、このアウトプットを見れば明確にわかるようになります。

今使っている本で、新たに得た知識を書くことが無くなるくらいになったら、次の段階に進みます。
当然ながら、学習していく中で新たな知識を得たら、このノートにはその知識をその都度加えていきます。

本格的な英文法学習に入る前に

文法用語をある程度理解出来たら、文法学習する準備段階に入りました。
それでも慌ててはいけません。文法を学習する際には、アルファベットを読み書きできるようになることと同じくらい、正しい発音と、単語を知ることが重要です。

発音

まずは基本的な発音について学びましょう。
母音と子音があり、単語でのアクセント、文章で読むときのイントネーション、単語がつながって1つの音になる事などを学習します。
発音の練習も、他の学習と同じようにすぐに出来るようになるわけではないので、今後もじっくりとやる必要があります。まずは、一般的な参考書の初めの方に乗っている発音の基礎で練習しましょう。

何を使ってもかまわないですが、後で利用する英語の参考書としても使える物としては中学1年生レベルの参考書で問題ありません。

チャート式シリーズ 中学英語 1年

発音に関するページは少ないですが、基本は押さえてあるので、何も知らない方がまず英語の発音を練習するのにただ単にまねする以上の効果はあります。
よりしっかりと練習したい場合は、発音に特化した参考書などを併用してください。

英語の発音に特化した参考書はいくつもありますが、まずは基礎レベルの物から始めましょう。

英語の発音をもう一度ひとつひとつわかりやすく。
あいうえおフォニックス 英語の母音をひらがな5つで完全攻略!

フォニックスとは、英語圏の子どもに読み書きを教える際に使われている方法です。
たとえばcatは、アルファベットの読み方では、シー、エー、ティーでどうやってもキャットにはなりません。
フォニックスでの読み方はアルファベットの通常の読み方ではありません。あえてカタカナで書くと、cはクッ、aはアッ、tはトゥのようになります。クッ、アッ、トゥなのでクッアットゥを早く言うとキャットみたいになるようなイメージがフォニックスです。

単語

発音を覚えたら単語を覚えていきます。

単語を覚える際には、単語帳を使うのが一般的です。
単語帳にはその単語の読み方のお手本の音声がついています。その音声を使ってその単語の正しい読み方と共にその単語の意味を言えるようにします。

単語の意味は、catは猫、dogは犬のように一瞬でその単語の日本語の意味を言えるようになることを目指します。
この時点でスペルを正しく書ける必要はありませんが、中学生レベルの単語は将来的には多少なりとも正しいスペルで書けた方がいいです。スペル自体は後回しでかまいません。

英単語の暗記方法はいろいろありますが、文法学習が壊滅的にダメな人にお勧めなのが、中学校3年間の英単語が1ヵ月で1000語覚えられる本などに書かれている暗記方法です。

中学英単語をひとつひとつわかりやすく。
中学校3年間の英単語が1ヵ月で1000語覚えられる本

他の本を使ってもかまいませんが、この暗記方法は同著者の他の本でも紹介されている方法で、短期間に一気に覚えてしまいましょう。

英単語の覚え方はこちらを参考にして下さい。

単語を学習する際に重要なのが発音に加えて品詞です。
どの単語が何の品詞なのかなどを理解しているしていないでは全く異なります。また、1つの単語が複数の品詞の役割を持つこともあります。

例えばroundは名詞で「円」など、動詞で「丸める」など、形容詞で「丸い」、副詞で「回って」など、前置詞で「~の周りに」などの役割があります。
このように、品詞が重要ですが、これまでの準備段階の学習で品詞という物もある程度知識としてはあるはずなので、そこまで混乱しないと思います。

基礎が出来たら次に、まだまだなら躊躇なく戻ろう

英文法の概要をある程度理解し、文法用語を理解し、発音や単語もある程度わかる状態になったら、次に進みます。単語はどこまで覚えるかによりますが、次の段階の中学1年レベルで出てくる単語の意味がすぐ出てくる状態ならかまいません。
この段階で品詞がおぼつかないのような文法用語に不安がある場合は、必ず文法用語自体や、その前の段階に戻ってしっかり身につけてください。

ここまでをしっかり固めているか、あやふやで先に進むかで、この後の学習効率や理解が全く変わっていきます。

今後も、自分の中でしっかり固まっていると思ったら、次の段階に進んでもかまいませんが、少しでも基本的な部分が足りないと思ったら迷わずに前の段階に戻りましょう。
ある程度先の学習をした後に前の段階に戻ると、今まで見えていなかった内容の知識が見えるようになり、知識がより深まります。
ある程度固まっている場合でも、定期的に復習することをおすすめします。

本格的な英文法学習に入る

ここまでできたらようやく通常の英文法学習に入ります。
この段階に入っても継続して学習を続けるべきなのは、英単語の暗記です。中学1年レベルの単語がわかれば、文法学習に進んでかまいません。
その上で、中学校レベルの単語は文法学習の初期段階ですべて覚えてしまいましょう。
発音の学習も、少なくとも正しく発音できるように定期的に確認してみましょう。

学習のベースとする参考書を選ぶ

英文法の学習は、中学校の学年別の参考書を使います。
ここでは発音学習で紹介した英文法の中学1年レベルを継続して使う提案をしています。

チャート式シリーズ 中学英語 1年

例えば、このチャート式を使った場合は、チャート式の内容で学習を進めていきましょう。

このチャート式を薦めているのは、準拠問題集があり、同じ項目の別の問題も手軽に入手出来る点です。問題集が充実していた方が、参考書と同じ範囲での知識をより深めることが可能です。
この内容でわからない場合には、他の参考書などを併用しましょう。他の参考書では同じ項目も違う解説になるので、そちらの方が理解しやすいこともあります。
その場合でも、学習のベースはあくまでもこの始めに決めたチャート式などにします。

それ以外のベースとすべき参考書

ゼッタイわかる 中1英語
中1英語が面白いほどわかる本
中1英語をひとつひとつわかりやすく。

何を使うかは自由なので、その参考書自体の内容の好みや準拠問題集の有無などで決めて下さい。
中学生の英文法項目を1冊で学ぶシリーズなどもありますが、英文法が苦手な場合は、学年毎に学習していくことをおすすめします。

学年毎に学習していった方が、各項目を確実に学習でき、学年毎にゴールがあります。
各段階で学習の区切りがつきやすく、どこまで学習できたのか、あとどのくらい学習すれば良いのかの目安もつきやすいです。
仮に中学1年レベルで止めてしまっても、それが中途半端になってしまっても、それまで積み上げたことは簡単には消えないので、また止まったところから再開する際にも細かくゴールが決まっていた方が学習はしやすいです。

ベースとなる参考書で学習を始める

参考書での学習は、1ページずつじっくりと進めるのでは無く、まずはその参考書に何が描かれているかをザックリ確認することから始めます。

その参考書での学習内容の概要を、軽く確認して行く感じで読んでいきます。
1ページあたり最大でも10秒くらいのペースで、各項目やポイントとなる部分をさっと確認します。1冊30分くらいで、本の内容を確認します。

既に文章自体は意味順である程度作る方法は知っていて、文法用語はある程度理解しているので、全体的にはそう難しくは感じないと思います。
一度本をザックリ読んで概要をつかんだら、次は前回よりももう少ししっかりと読んでいきます。
例文で使われている単語、ポイントの説明で書かれている内容でわからない単語や用語などがあれば、その用語を文法用語をまとめたときと同じようにピックアップして、しっかりと用語を理解し、単語の学習を進めます。

単語や用語で問題が無くなったら、徐々に内容を読み進めていきます。
例文の音声があるので、音声に合わせて正しい発音で実際に例文を音読します。例文の音読は何回やっても問題ありません。
各項目で説明されている内容を読んで、確認問題を頭の中で回答していきます。回答内容と、答えを照らし合わせ、その項目を理解したかを確認します。間違っていた場合は、各項目をもう一度読み直します。
これを各項目行っていきます。1項目1分前後かけた場合なら、全項目やるのに2時間程度かかります。
間違った場合の復習などを考えると2時間では終わらないので、いきなり全項目をやるのは大変です。
1日1章などと決めてもいいですが、全14章あるので、1日2章やれば1週間、1日3章やれば5日で1週終わります。
例文を声を出して読むと、その例文がより身につきます。最低でも10回は発音してしましょう。音声を聞いたら、日本語に訳すことなく意味がわかる状態になる、音声だけを聞いてそのまままねして言えるようになるまで音読を繰り返すのが理想です。
この段階ではまだ各章の最後にある定期試験対策問題はやらないでも良いです。

もしも、この段階で難しいと感じた場合は、単語や文法用語の理解などの前の段階に戻ることも必要かも知れません。
前段階で問題ない場合は、より簡単な問題集、他の参考書を併用する事も有効です。

簡単な問題集としては

とにかく基礎のキソ 中1英語
とにかく基礎 中1英語

ぐーんっとやさしく 中1英語

などがあります。他の参考書としては、チャート式と同じようなコンセプトの

ゼッタイわかる 中1英語

などや、構成が異なり、中学英語全般を対象にした

中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。
中学英文法 Fine
中学英文法 (スーパーステップ)

辞書的に使える参考書

中学 自由自在 英語
わかるをつくる 中学英語 新装版 (パーフェクトコース参考書)

などを併用して、わからない分野の別の説明を参考にする方法も有効です。

重要なのは、英文法の知識を学習するベースを1つのシリーズで決めるという事です。

ここでは「チャート式シリーズ 中学英語」をベースにして、中学1年から3年まで学習して行く例を解説しています。
わからない場合に参考にする他の参考書は、別の説明で理解を深めるために使用します。それぞれの参考書の内容をすべて理解する必要は無いですが、内容自体はどれも同じなので、結果としてすべて理解した事になります。

「チャート式シリーズ 中学英語」の確認問題が難しい場合に、簡単な問題集のどれをやるかは、何がわからないかによります。
簡単な問題集でも、何らかの問題集がある程度出来る状態なら、その問題集を余裕で出来るレベルになるまで繰り返しやります。それで完璧になったらより上のレベルに行きます。
より簡単なレベルの問題集でもわからない場合は、参考書だけでの学習は難しいかも知れません。個別に英語学校等で相談した方がいいでしょう。

1週が終わったら2週目をやります。今度は答えをノートに書くなどして、しっかり答えを書いていきます。書くのは参考書ではなく別のノートなどです。これから繰り返し使うので、問題の回答欄に答えを書くのは止めましょう。
答え合わせも行いしっかり間違っているところと理解したところを明確にして、しっかり理解していないところを中心にもう1週行います。
ここで新たな文法知識を得たら、文法用語をまとめたノートにここで得た知識を追加して行きます。

これでケアレスミスを除いて、すべての確認問題が簡単に答えられ、新たにノートに記載する内容も無くなるまでこれを何週も行います。
暗記しなければいけない項目は暗記項目としてわかるようにします。

もちろん2週で出来ればそれでかまわないですし、10週必要ならそれだけ繰り返してやります。この確認問題は、実際に単語を書いていくタイプの問題なので、覚えてしまったらそれでかまわないです。そうやって覚えて、使える英文のフレーズを増やして行きましょう。
暗記項目は英単語暗記と同じように毎日行って覚えましょう。

各章の確認問題が問題なく出来るようになった段階で、各章の最後にある定期試験対策問題をやります。
定期試験対策問題の答え合わせで重要なのは、合っているか間違っているかの確認ではなく、答えの解説を読む事です。自分が答えた根拠と同じ事が書いてあればその内容は理解しています。根拠が薄く、何となくで回答していた場合は、まだその項目は完全ではありません。
しっかりと、問題の解答を理由付で回答出来たか、何となく正解した、間違っていた問題を仕訳していきます。
今後やっていくのは、理由付で回答出来ない問題を、理由付で回答出来るようにすることです。該当項目に戻って学習し、問題の答えを理由付で回答出来る状態にします。そのためには何度も問題をやらないと行けないかも知れませんし、答えは覚えてしまうかも知れません。
答えは覚えても問題ありませんが、覚えるべきなのは答えの解説です。解説に書いてあることをわかるようになるまで何度も繰り返し学習します。

最終的にすべての定期試験対策問題の問題を理由付で回答出来る状態になったら、いったんその参考書の学習は一区切りつきます。
いったん区切りがついても、忘れてしまわないように、定期的に定期試験対策問題を始めからやり直しましょう。出来れば数回はやることをおすすめします。

参考書の学習が一区切りついたら

次に同レベルの内容を別の問題で答えられるのかを確認してみましょう。
そこで使えるのが、チャート式の準拠ドリルです。

チャート式シリーズ 中学英語 1年 準拠ドリル

この準拠ドリルの項目は、チャート式の内容に準拠しているので、わからない部分の学習も同じ項目なのでやりやすいです。ここでもすべて理由付で答えられる状態になったら、チャート式参考書の各項目の例文を英作文出来るか確認します。
この例文は表表紙、裏表紙を開いたところにも書いてあります。

例えば一番初めに「私はリンダです」という例文があります。
このようなこの参考書に載っている例文を日本語から一瞬で英訳できるか確認します。もしも英訳が一瞬で出来る場合なら、その項目は問題ありません。さらに別のパターンで作れるようになっていればよりよいです。例えば「彼女はリンダです」などの少し変えたパターンでも作れるようになりましょう。
なんとかできる状態なら、すぐに出来るようになるまで英作文の練習をしてみましょう。英訳が出来ない場合なら、その項目の学習はまだまだ足りていません。

ある程度出来るようになったら、次の段階に進みます。
その前に、暗記項目がすべて完璧に暗記できていることが理想です。暗記が完璧で無い場合は、何を暗記しなければいけないかをわかっていれば、今後覚えていけば良いので次に進みましょう。

この段階で、一度読んだ参考書を読み直してみましょう。
理解度が今までとはかなり違っていることがわかると思います。

この段階で更に別の問題集も出来るようにして、より理解を深める方法もあります。
特に中学英語レベルの場合は基礎をより深めた方が、後で楽になるので、できる限りより高度な問題集もやってみましょう。

実力アップ問題集 中1英語 (中学実力アップ問題集)
最高水準問題集 中1英語

このレベルまでが問題なくなった場合は、かなり実力がついた状態です。
最高水準問題集はかなりレベルが高いので、徐々に出来るようになれば良いと思います。単語や熟語に課題があれば、覚えてから学習しましょう。

ある程度出来るようになったら次の段階に行きましょう。

中学2年レベルに行く前に

中学1年レベルが出来るようになったら、中学2年レベルに行きたいところですが、単語などが問題ない状態になっているか確認しましょう。

中学レベルの単語を覚えよう

中学1年レベルの文法の問題がなくなったら、高校受験レベルの単語や熟語を覚えてしまいましょう。
既に学習した内容で覚えている単語も多いと思うので、各単語帳に載っていてまだ覚えていない単語を完璧にしてきましょう。

一般的な英単語帳

高校入試 でる順ターゲット 中学英単語1800 四訂版
高校入試 でる順ターゲット 中学英熟語400 四訂版

今後の文法や読解学習でも役に立つ単語帳

高校入試 世界一わかりやすい中学英単語

例文で覚えるタイプの単語帳

中学版システム英単語
速読英単語 中学版

英単語を覚える際に知ってくと役に立つ本

世界一わかりやすい英単語の授業

各単語帳の例文を音読するのも効果ありますが、例文で覚えるタイプの、単語帳を音読教材として活用した方が、文章を読む練習になります。
この場合は、より文章が長い速読英単語が適しています。既に単語自体は覚えている場合も、速読英単語の文章などを何回も音読すると、様々な効果があります。

中学2年レベル、中学3年レベル

中学1年レベルが問題なくなったら、中学2年レベルの英文法、それが終わったら中学3年レベルへと進んでいきます。
英文法をやりながら、英単語の暗記は続けましょう。

チャート式シリーズ 中学英語 2年

のように、中学1年レベルの続きを同じようにやっていきます。

中学3年レベルまで出来たら、高校受験レベルの中学総仕上げ系参考書で中学の範囲全体を復習します。

チャート式シリーズ 中学英語 総仕上げ

ここでチャート式を紹介しているのは、このように準拠問題集や総仕上げなど一連のシリーズが充実しているからです。
高校受験系の問題集で、ほとんどの問題で意味をしっかり答えられるレベルで回答出来る状態になっていれば問題ありません。

実力アップ問題集 中学英文法

最高水準問題集は、レベルがかなり高いですが、これがほぼ出来るくらいになっていれば、高校レベルの英語もそれほど苦労しません。

最高水準問題集 高校入試 英語
最高水準問題集 中学英語長文
最高水準問題集 中学英作文
最高水準問題集 中学英語リスニング

ご自身の納得できるくらいまでこのクラスの問題を解けるくらいまで学習しながら、高校入門レベルの参考書でより高度な内容を学習していくと、より知識が深まります。

大人の再学習の問題集なら、例文の内容も考えられており、大人の利用にも耐えるこちらもおすすめです。

1日1枚! 中学英文法[レベル1] 50日完成トレーニングプリント
1日1枚! 中学英文法[レベル2] 50日完成トレーニングプリント

その他の参考書

中学英語イメージリンク: 大人のやり直し英文法

「意味順」式 イラストと図解でパッとわかる 英文法図鑑

コメント

タイトルとURLをコピーしました