ランキング調査結果に注意せよ

圧倒的なシェアを持っていた製品の売り上げが落ち、2番手だった製品がシェア1位になったというような事がニュースになる事があります。

最近では、2010年夏に携帯型オーディオプレーヤー市場で、ソニーのWalkmanがAppleのiPodを抜いて、シェア1位になった事が報道されました。

この例で言えば、この元となるデータを出したのはBCN となります。BCN社は調査した結果を、定期的に報道機関に無料で提供し、報道機関はこのような調査会社が集計した結果を報じることでニュースとしています。
BCN社は調査したデータを関連会社に売ることを商売にしていますが、報道機関に提供されるデータはある程度まとめた結果のみで、詳細は必要と思う会社がBCN社からデータを購入しマーケティングなどに活用します。
BCN社に限らず、調査会社は世間に注目されるような製品の販売数量などのデータを同じような形で公表しますが、公表する理由は自社のデータを報道機関に使ってもらい、自社をアピールすることで、データの販売につなげるためです。

ここで注意が必要なのは、どの調査会社がどのように市場調査しているかという点です。
BCN社の場合、販売店のレジで処理されたデータを集計しています。BCN社のデータ収集に協力している販売店は2010年1月現在で23社となっています。
例えば、Amazon.co.jp、ケーズデンキ、ビックカメラなどネット、実販売店を問わず大手販売店などが中心となっています。
もちろん、ヨドバシカメラ、ヤマダ電機、Apple Storeなどこの調査に協力していない販売店も多くあります。

例えば、Apple製品の販売数量には、ネット上、実販売店を問わず、Apple Storeの売り上げ数がかなりの量となっている事が予想されますが、BCNランキングにはApple Storeの売り上げは含まれません。
このように、シェア分析のためには欠かせない販売店が調査数に含まれないのは、データを分析する上で注意すべき点となるでしょう。

まとめ
BCNランキングなど調査会社のデータは、どのように調査しているかを調べた上で、結果を検討する必要がある。

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