多くの日本人は、日本ブランドのエレクトロニクス製品は世界中で多くのシェアを維持している思っていることでしょう。
しかし、それも遙か昔のことで、今ではテレビ、パソコン、携帯電話、冷蔵庫、エアコンなど様々な電化製品で日本ブランドは見る影もなくなっているのです。
パソコンに詳しい方なら、日本ブランドのパソコンは海外で東芝もしくはソニーくらいしか知名度がないことをご存じだろうし、携帯電話は見る影もありません。
海外に旅行した経験があれば、多くのエアコンはLGなど韓国ブランドの製品が世界中で使われていることを見た方も多いかもしれません。
それでは実際に調査会社の数値により、世界販売台数とシェアの実態を見てみましょう。
テレビ
2009年第4四半期(10月から12月) 約6,781万台。
1. サムスン 23.60%
2. LG 13.00%
3. ソニー 11.50%
4. パナソニック 8.00%
5. シャープ 5.40%
その他 38.6%
Q4’09 世界TV出荷実績・上位ブランドシェアを発表 ディスプレイサーチ
携帯電話
2009年第4四半期 3億2千万台
1. ノキア 39.00%
2. サムスン 21.10%
3. LG 10.40%
4. ソニーエリクソン4.50%
5. モトローラ 3.70%
その他 21.20%
Mobile Phone Shipments Rebound To Double-Digit Growth in Fourth Quarter, According to IDC
スマートフォン
2009年第3四半期(7月から9月) 4,330万台
ノキア 37.90%
RIM(Blackberry) 19.00%
アップル 17.10%
HTC 5.60%
サムスン 3.50%
その他 16.80%
パソコン
2009年第3四半期 7,800万台
HP 20.20%
Acer(エイサー) 14.00%
DELL 12.70%
レノボ(Lenovo) 8.90%
東芝 5.20%
Others 38.90%
このように、テレビは若干日本ブランドが見受けられますが、それ以外は携帯電話でソニー、パソコンで東芝が見える程度で、日本ブランドの陰は非常に薄いことがわかります。
もちろん、今後、世界のユーザーに受け入れられる製品を投入することで、この状況を一変することは出来るでしょうが、どちらかというと、高品質で高級な製品を目指している日本ブランドが立ち直るのは容易ではありません。
唯一の救いは、この最終ユーザー製品ではなく、これらの製品に使われている部品に日本製が多いと言うことでしょうか。しかし、それも液晶やリチウムイオンバッテリーなど、韓国、中国系企業を筆頭に、すでに高いシェアを得ているところが多くあり、この分野でも日本ブランドの地位低下が目立ってきています。