シャープのNetWalker PC-Z1はこんな人にお勧め

NetWalker発売キャンペーン
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超小型Ubuntuマシン、NetWalker PC-Z1の発売が2009年9月18日より一部店舗のみだが始まった。

価格は4万円程度で、重量409g、サイズは161.4×108.7×19.7〜24.8mm、バッテリ駆動時間は10時間という驚異的な小型パソコン?だ。
何も知らない人から見れば、カラーの電子辞書なのかなと思うかもしれないが、Windows風のOSが搭載され、そのOSで動作する各種アプリケーションソフトを、一般的なWindowsパソコンなどと同様に自由に利用可能だ。

この製品の特徴は、そのサイズと重量、バッテリ駆動時間、インテルのx86系ではないCPUというハードウェア的な点に加え、OSがUbuntuだという点だ。

x86系のCPU、今で言えばCore 2 DuoやPentium、Celeronなどとは全く異なるCPUのARMが使われている。ARMは組み込み機器などの低機能製品や携帯電話などに使われていたCPUで、性能はx86系に比べると落ちる。
性能は落ちるが、消費電力が低く、バッテリ駆動時間が長い、さらに小型に出来るのでこのような超小型製品にはもってこいのCPUだ。
しかし、Windows XPやVistaはこのCPUでは動作しない。Windows以外のOSが必要になるが、最近はUbuntuというLinuxベースのOSが普及しはじめ、UbuntuがARMに対応したことで、このような製品に採用された。
基本的な操作面ではUbuntuとWindowsに大差ないが、このOSの最大の違いが費用の有無。
Windowsはマイクロソフトの製品で有料で販売されているが、UbuntuはオープンソースのOSで無料で配られている。

無料ということもあり、単純なOSのコストが発生しないため、Windowsを採用する製品より安くできる。

ということで、このシャープ NetWalker PC-Z1がどんな人にお勧めな製品なのだろうか?

特徴をまとめてみよう

日本で初めてUbuntuを本格的に搭載し販売が始まった製品。
バッテリ駆動時間も長く、小型軽量の製品
シャープの液晶用日本語フォントが採用されている
4万円程度と、この手の製品ではそこそこ安い

これだけで、欲しくなる人には何はともあれ確実に買いだ。Ubuntuを利用している方にとって、このシャープのフォントを利用できる点だけでも買いかもしれない。
だが、以下の点で気になる方にはおすすめしない

Ubuntuってどうなのか不安だ
Ubuntuはともかく、アプリの実行速度はどうなんだろう
Bluetoothは入ってないの?
WiMAX、3Gとかの通信機能は?
キーボードの打ち心地は?

UbuntuはUnix系のOSで、それほど難しい物ではないが、Windowsしか使ったことがない方で、ソフトのインストールなどしないなら問題はないが、何らかのソフトを入れよう、設定を変更しようという方は、Unix系の知識が必要となる。この学習がおっくうな方には向いてない。

NetWalkerにはブラウザにFirefox、オフィスソフトにOpenOfficeが搭載されているが、CPUが遅いからか、I/Oにボトルネックがあるのか、起動が非常に遅い。フロッピーディスクでアプリを動かすような遅さで、起動してからはそれほどではないが、この速度の遅さはイライラすること間違いない。

Bluetoothは無いので、ヘッドセット、ワイヤレスでヘッドホン、各種通信機器とのBluetoothでの接続は不可能。USBのBluetooth製品での対応はドライバ次第。

通信機能は無線LAN(Wi-Fi)のみなので、イーモバイルやWiMAXなどを使いたいならUSBのドングルなどを使用する必要がある。これも当然ながらドライバ次第でどれが使えるかはシャープのサイトなどを参照いただきたい。

キーボードは決して打ちにくいわけではないが、はっきり言って下の上くらいでしかない。
配列は素直で特殊な組み合わせでしか入力できない物はほぼ無いが、ポインティングデバイスも含めて完璧とは言えない。

ということで、何か一つでも気になる点があれば現行モデルは購入を見合わせた方が無難だろう。
次のモデルがあるとすれば、Bluetooth、3GやWiMAXなどの対応はあるだろう。CPUやI/O周りも強化してくると思われるが、どこまでやるかはCPUメーカーとのかねあいもあるのでそう簡単ではないかもしれない。

また、電源オンから3秒で起動というのも、いわゆるレジュームやサスペンド状態からの復帰でありWindows 7やMac OS Xでは珍しくもない機能と速度だ。
ふたを閉じてのサスペンドもノートパソコンなら当然の機能であり特に珍しくもない。

少しでも悩むのなら、少なくとも次期モデルを待っても遅くはないだろう。

シャープのNetWalker PC-Z1が試されている4つのこと

SHARP NetWalker PC-Z1

シャープが小型モバイル端末NetWalker PC-Z1を発表した。
シャープの本格的なモバイル端末としてはWILLCOM D4など、携帯電話キャリアに縛られた物を除き久しぶりの製品となる。

今回の製品はいくつかの特徴があるが、OSにWindows系ではないLinux系のUbuntuを採用していること、CPUはARM系のFreescale Semiconductor社製のi.MX515を採用している点などが目立つ。

基本スペックとしては、CPUはi.MX515、メモリ512MB、内蔵ストレージ4GBでユーザエリア2GB、液晶パネルはタッチパネル対応の5型でWSVGA(1,024×600)、IEEE802.11b/g、USB端子、microSDHC対応となっている。

寸法は161.4×108.7×19.7/24.8mmでA6サイズ。わかりやすく言えば電子辞書と同等程度のサイズ。
重量は409g。バッテリ駆動時間はJEITA測定法で約10時間。

通常この種の製品は、Windows CEなどを使うか、Linuxを採用していてもユーザーが使える部分はガチガチに固めて、ほとんどいじる余地がないくらいにカスタマイズしてしまうようなことが多いが、この種の製品に関してはARM版のUbuntu 9.04ではあるが、基本的に素のUbuntuを採用している事が大きな特徴だ。
さらに、以下の4つの点で、この種の製品が受け入れられるかどうかも試されていると考えられる。

Ubuntuは受け入れられるか
Ubuntuに各種オープンソース系のソフトがプリインストールされており、ユーザーが自分好みのソフトを入れるのも自由になりそうだが、ある程度Linuxに慣れた方はいいとして、普段Windowsしか使っていない方にとって、まだまだUbuntuは難しい部分がある。
日本の大手企業シャープがこれを販売するということは、サポートも一通りやるのだろう。これを一般ユーザー向けに販売するのだから、OSのコストが無料でもサポートコストがバカにならない。

CPUパフォーマンス
ARM系CPUを採用し、消費電力が非常に低く、製品自体を小型に出来るので、このサイズ、バッテリ駆動時間を実現しているが、試作機を使う限りテキパキとした動作ではなく、もっさりとした操作感となっている。
Ubuntu自体軽いOSだが、この製品を見る限り、ARM系CPUでUbuntuのようなOSは十分なパフォーマンスがあるとは言えない。
例えばOpenOfficeのワープロソフトWriterを起動するのにかなり時間がかかり、何度もクリックしてしまうと、いくつものウィンドウが開いてしまうというような状態になる。
実際に文字入力するような場合には遅さはそれほど感じないし、CPUに動画再生関連機能があるので、ある程度高画質の動画も再生できるが、このもっさり感はいらいらしてしまう方も多いだろう。

無線LANのみの通信機能
通信機能はIEEE802.11b/gの無線LANしかなく、例えばWiMAXやイーモバイルの3G回線などに接続するためには、USB接続のアダプタが必須となる。ドライバの関係もあり、どれが使えるのかという情報も欲しいところだが、スマートに接続するとなると、このあたりの機能は本体に内蔵していた方が便利だろう。
もちろん内蔵していない方が、コストは下げられるし、スペースも省略できるし、キャリアに縛られるようなこともない。
しかし、この手の端末で、ちょっとメールを送受信するのに通信アダプタを取りつける手間も必要となると一気に使い勝手が低減してしまう。
Bluetoothも内蔵マイクも、マイク端子もないので、Skypeなどで音声通信も難しい。(そもそもARM版の音声対応IMソフトはあるのかという問題もある)

小型画面のインターフェース
5型のワイド液晶はタッチパネル機能もあり、光学的に指の動きを感知して操作できるオプティカルポイントの使い勝手はそれほど悪くないが、ユーザーが触れるUbuntuの画面自体、通常の物と同じで、文字サイズ、各種アイコン等のボタンがカスタマイズされていないため、使い勝手は良くない。
iPhoneのように、小型の端末はそれに合わせたUIが必要だが、この製品に関しては特にその部分のカスタマイズは一切していない。

インテルは現行のAtomプロセッサを改良し、このクラスの製品のCPUにAtomを採用できるように、小型・低消費電力化に向けて開発中で、速ければ2009年中、遅くても2010年前半にはこれと似たようなAtom採用機種が登場するだろう。
少なくとも、CPUパフォーマンスが上がるはずで、この製品のようなもっさり感は軽減されるだろうが、バッテリ駆動時間という点で不安も残る。

この製品の自由度は高いが、本格的に一般ユーザーがプリインストールソフト以外で活用するには難しい部分も多い。
起動3秒をうたっているが、レジューム状態からの復帰であり、Windows系での速くとも10秒程度に比べれば十分速いが、携帯電話のように時間もわからないほど一瞬とは比較にならないほど遅い。
インターフェースも作り込んでいるとは言えず、ソフトウェア面でも不安が残る。
発売しばらくすれば、実売は3万円台後半になるだろうが、ネットブックが4万円台なのに比べると割高感もある。

Microsoft Officeと高い互換性があるOpenOfficeでビジネス文書を編集でき、ネット接続機能も通常のノートパソコンと同等ながら、超小型端末という利点を一般ユーザーがどう感じるか。
通常の携帯電話でもある程度のことが可能だが、シャープの想定するビジネスユースにどれだけ受け入れられるか、Ubuntuのサポートコストはなど、試金石ともなる製品だ。

SHARP NetWalker
i.MX515

ネットブック(Netbook)とは

ネットブック(Netbook)はインテルが提唱した、新しいカテゴリのノートパソコンを表す名称です。
わかりやすく書けば、低価格で小型のノートパソコンを「ネットブック」としています。

一時期、UMPC(ウルトラ・モバイルPC)という呼ばれ方をしていた時期もありましたが、販売店などが便宜上つけた名称で、今ではネットブックという名称は世界中でほぼ浸透したようです。

どのパソコンがネットブックかは判断が難しい部分もありますが、液晶サイズは10型前後で、価格が5万円程度のそれほど機能が高くないノートパソコンがネットブックに分類されます。

さらに細かくみれば、マイクロソフトとインテルが一般には公開されていない、いくつかの要件を設定していますが、HDD容量などのトレンドは数ヶ月おきに置き換わるため、日々更新されているようですが、液晶サイズが10型程度までというのはほぼ固定になりました。

マイクロソフトはネットブックのことをウルトラ・ロー・コストPC(ULCPC)としています。マイクロソフトによるこの名称は、OSのライセンスコストがネットブックでは異なることを表しています。
ネットブックに張られているOSのライセンスシールには、他のパソコンとは異なり、ULCPCによるライセンスであることが表示されています。
OSのライセンスコストも公開されていませんが、5万円程度のハードウェアコストに見合う価格の5千円程度で提供されていると想定されています。

ネットブックが安い理由はいくつかありますが、性能があまり高くない低性能な製品で、OSなどを含め各種コストを抑えた製品として仕上げているからです。

ネットブックが安い理由

1 Eee PCの登場
2 Atomプロセッサーの登場
3 SSDの採用