コンピューター、パソコン、スマートフォンなどはデジタル機器などとも言われますが、そもそもデジタルとは何でしょうか。
デジタルとはかなり大雑把に言えば、電気が入っているオンの状態か、電気が入っていないオフの状態しかない物のことです。
一方でデジタルの逆と思われているのがアナログです。アナログはデジタルと違って、オンとオフがきっちりとは決まっておらず、中途半端な状態もあります。
デジタルの場合はゼロ(0)とイチ(1)しかないですが、アナログの場合は0も1も0.1も0.4も0.99999もあります。
部屋の照明で例えると、デジタルの場合は照明がついていて明るい状態か、消えていて真っ暗な状態しかないです。アナログの場合は、消えている状態もあれば、若干ついていてぼんやり明るい状態もあれば、そこからもう少し明るめになっている事も、結構明るい時もあります。
そんな曖昧な状態があるのがアナログで、デジタルの場合ははっきりと決まっています。
このデジタルのはっきりと決まっている状態を活用すると、コンピューターで重要になる回路が作れます。
コンピューターの内部をみていくと最終的に行き着くのがどこかがオンかオフになっている状態です。
このオンとオフの状態をうまく組み合わせると作れるのが論理回路です。
論理回路を活用し、この回路を大量に組み合わせることで、コンピューターの機能を実現しています。
論理回路というのはいくつかありますが、計算するのに必要な、足し算のための回路(加算機)、データを保存するための回路(フリップフロップ)など何種類もあります。
この論理回路を大量に組み合わせているわけですが、大量と言っても100とか1000、10万レベルではありません。論理回路を作るためにはトランジスタという部品を使いますが、2020年前後のスマートフォンでは100億個のトランジスタが使われています。1つの論理回路に2個のトランジスタを使っていた場合、1つのスマートフォンに50億個の論理回路が入っていることになります。
スマートフォンの中に50億個もそんな回路が入っているわけないと思うでしょうが、1つあたりの回路のサイズはおそらく30nm(30ナノメートル)角や50nm角くらいです。
これは0.00003mmということです。単純に計算すると1mm角に90万の回路があることになるので、どれだけ小さい回路がスマートフォンに入っているかは分かると思います。
この複雑な回路を使うと、1つ1つはオンとオフしかしていなくても、スマートフォンやパソコンのような複雑なことが出来るのがデジタル技術です。