熱中症の死亡者数はガンの1000分の1

2011年3月に発生した東日本大震災の影響による原子力発電所の事故以来、節電が注目を集めていますが、節電で冷房を止めたり弱めたりすることでの熱中症急増も心配されています。

熱中症の死亡者数は、年間350件ほどという数字が環境省より発表されています。

熱中症環境保健マニュアル 熱中症はどれくらい起こっているのか PDF

熱中症という言葉自体、ここ10年ほどで出てきた言葉のように思えます。冷房などが今程なく、スポーツ中は水分補給が禁止されていたような風潮の1980年代やそれ以前は、もっと多そうに思えますが、年間数十件しかありません。これは1995年から死亡診断書の記載方法が変わった影響です。
昔との比較はできませんが、最近の統計をみると気温の高い日が多いほど多くなっていることがわかるので、冷房を止めたり、屋外での作業時には十分注意すべきでしょう。
また、熱中症は死亡まで至らなくても、救急車で運ばれるようなことも多いようなので、特に暑い日は水分補給などが重要なのは言うまでもありません。

しかし、最近の報道によると、熱中症の患者が急増するようなことが言われていますが、そもそも、この年間350件という数字は多いのでしょうか少ないのでしょうか。

日本国内の年間死亡者数は100万人ほどですが、その原因の1/3がガンで年間死亡者数は約30万人。心筋梗塞や心臓病は16万人、脳梗塞などの脳卒中は13万人で、心臓病や脳卒中などの循環器病でも1/3となっています。
つまり、現在のところ熱中症の死亡者数は0.03%程と、これがたとえ10倍になったとしても死亡者の割合としては非常に少ないことがわかります。

死亡率から考えると、熱中症よりもガンや心臓病や脳卒中など他の病気を心配した方が自分のためになるのかもしれません。
特に熱中症のように簡単に予防できることはしながら、ガンや急性で死亡することも多い心臓病や脳卒中の予防には定期的な検査や食生活の改善などが欠かせません。

厚生労働省 心臓病ホームページ
厚生労働省 脳卒中ホームページ
がん情報サービス

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