マンガが白黒なわけ 答えは印刷に

日本のマンガは基本的に白黒です。
これは簡単なことで、印刷した場合、カラーにするとコストがかかりすぎ、マンガを一番最初に発表する場であるマンガ雑誌ではそのコストに耐えられないからです。

白黒で印刷する場合、インクは黒しかつかいませんが、カラーの場合、黒に加えて、シアン(青色)、マゼンダ(赤色)、イエロー(黄色)の3色も使います。
この色を合計4回印刷してカラーにするわけですが、この部分だけで黒にする場合の4倍のコストがかかります。

印刷して製本する雑誌は、これだけでコストが決まるわけではありませんが、1冊数百円のマンガ雑誌がその何倍かになっても売れるなら、カラーにしたいところですが、現状ではそのような金額になると読者が激減するでしょう。
また、雑誌だけではなく、単行本にしたときもコストの問題が後々のしかかってきます。

当然ながら、作者の負担も多くなりますが、どちらかとコストの問題を無視すれば、カラーでマンガを書きたい作者は多いようです。

このカラーのマンガは近年増えてきました。
携帯電話や電子書籍向けに、白黒だったマンガを彩色し、デジタル版として提供することが増えており、これにより、カラーの原稿が増えています。

紙の出版ではカラー版のマンガはかなり難しいのですが、電子版ならカラーで配布してもコストの上昇はほとんどありません。
このため、電子版のコミックはカラー版が主流になる日も近いと言えるでしょう。

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