9月 282011
 

ニンテンドー3DSの売り上げが芳しくない。
発売から半年ほどの8月に15,000円へ値下げし、9月には今後リリース予定のソフトが発表されそれなりに売れているようだが、大ヒットとはなっていないようだ。
その原因の一つにソフト不足がある。ゲームは年末年始にかけて販売数をのばす。11月にはスーパーマリオ3Dランド、12月にはマリオカートなど任天堂のソフトやサードパーティーから、年末から2012年にかけて主要ソフトが発売される予定で、それなりに売れる事が予想される。
DSシリーズは一時期常に品切れ状態になるなど絶好調といえたが、3DSに限らず今後の携帯型ゲーム機が同じようなヒット商品となるのは難しい。

一般層にどれだけ受け入れられるか
ニンテンドーDSは2007年前後に大ヒットとなった。ヒットの要因となったのが、普段ゲームをやるゲームファンだけではなく、あまりゲームをやらなかった一般層に普及した事がある。このヒットは、脳トレなどゲーム機用のソフトとしては従来売れなかった教育ソフトなどが、一般層に受けたことが要因の一つだが、3DSもこのような一般層へどれだけ浸透するかが今後の売り上げに直結する。
一般のゲームファンは自分がやりたい面白そうなゲームが販売されれば、本体と一緒にソフトも購入する。しかし、ゲームに興味の無い一般層は本体の値段がいくら安くなっても簡単には購入することはない。脳トレのようなブームを再度狙うにも、簡単にできる物ではない。

スマートフォンと携帯型ゲーム機
3DSに限らず携帯ゲーム機は、スマートフォンの普及が販売数に障害となると考えられている。
2008年頃からiPhoneなどスマートフォンが世界的に普及し、普段はゲームをやらないような一般ユーザーでも簡単に楽しめるカジュアルなゲームが、スマートフォンで楽しめるようになった。日本でもモバゲーやグリーなどの従来型携帯電話でも気軽にゲームで楽しめるようになっている。ある程度のゲームが出来る端末を持っているなら、いくら安くてもゲーム機能が中心の端末をわざわざ購入しようと言う方は少ない。
ニンテンドーDSシリーズは2004年11月の発売から2011年3月末までの約6年半で全世界1億4,642万台販売(任天堂決算資料から)した。一方、スマートフォンの2010年の販売数は、全世界年間3億台ほど(ガートナーなどの携帯電話販売数、年間約16億台の20%と仮定)販売されている。
この売上データから予想すると、2011年末のスマートフォンの累計販売台数はニンテンドーDSの数倍と想定される。実際に使われている稼働台数も、DSどころかスマートフォンがすべてのゲーム機を圧倒しているだろう。
スマートフォンは今後さらに増加する事が確実で、大ヒットしたニンテンドーDSシリーズが6年かけた合計販売台数を圧倒する台数が確実に普及する。

こうなると、ニンテンドー3DSに限らず、わざわざ携帯型ゲーム機を購入するのはゲーム好きだけという事になる。任天堂は以前から「ゲーム人口の拡大」という戦略をとっている。ニンテンドーDSやWiiでは、新しい遊び方をアピールする事でそれに成功し本体やソフトの販売数を伸ばしたが、様々な機能を向上させた3DSでは、それが直接「ゲーム人口の拡大」につながっていないのが現状だ。

アップルの携帯型音楽プレーヤーのiPodはiPhoneの普及で販売数を減らしているように、それに変わる物が登場する事で、従来の製品が売れなくなる事がよくある。
携帯型ゲーム機もその状況に陥ってしまうのだろうか?

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