計画停電を回避するためにはピーク時電力を削減する

2011年3月に発生した大震災の影響で、東京電力、東北電力内の電力が不足しています。
この原因は、福島第一、第二原子力発電所などの原子力発電所が事故により使用不能状態になり、火力発電所も停止し、供給電力量が低下しているのが原因です。

これを回避するためには、火力発電所の早期の復旧、ガスタービンなど、代替え発電所の設置、無駄な電力使用を防ぐことが重要です。
少なくとも今回の震災で被害にあった福島第二原子力発電所の復旧は当面無理でしょうし、福島第一原子力発電所の原子炉がそのまま復旧することは二度と無いでしょう。

それに伴い、当面供給電力量が低下することが予想されますが、東京電力内の発電量の約30%が原子力発電所で、火力発電所などの一部がメンテナンスで停止し、柏崎刈羽原子力発電所がフル稼働したとしても、供給量が20%は低下することは確実です。

このため、5つのグループに分け、そのうちの20%にあたる1グループを強制的に停電させることで、全体が停電してしまうことを避けています。

単純に20%を強制的に停電させることである程度の効果が出ていますが、ピーク時には電力使用量が供給量に限りなく近づいたこともあったようで、予断を許しません。

特に需要なのが、普段の節電に加えて、ピーク時に節電することが重要です。
電力供給量は、電力を最も使用するピークに合わせて設計されていますが、そのピークはその時の気象条件、曜日などによっても異なります。
一般的には、平日昼間の家庭でも事業所でも比較的使用量が多い夕方にピークになることが多いようです。夏場などは、空調などの需要が増えるからか、それからしばらく深夜までピークが続くこともあるようです。
つまり、夕方から夜の最も電気を使いたくなる時間帯こそ節電すべき時間帯となります。

電力利用のピーク(イメージ)

時間帯別電力利用のイメージ

このためには、無駄な電力を使用しないのが基本ですが、夕食の準備時間を通常より早めるなど、生活時間をずらすのも有効です。
企業などでは、平日の稼働を土日にずらす、日中ではなく夜に稼働するなども必要になってくるでしょう。

一人一人が、今までの20%程度特にピーク時に節電することで、その地域一帯が完全に停電することを防げます。
電気が全く使えなくなるのと、少しでも使えるのはどちらが不便でしょうか?

コメント

  1. 岩里真木 より:

    このたびの電力不足は、かなり深刻な事だと私も同感します。節電を説明するサイトは多いのですが、かんじんなピークカットを丁寧に説明するサイトは少ない。このサイト見て私自身気づいたのですが、IH炊飯器の瞬間電力が大きいのですね。 もっと一般の主婦にもわかりやすく、『夕方は3時40分頃に炊き始めて、4時40分には炊き上がる設定にする。』のように具体的に書いて、多くのデジタルが苦手の老人主婦にもわかるようにしてください。炊き上がった余熱があるので、保温の電力は気にならないくらい少ない。

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