2月 022010
 

iPadとKindleのような電子書籍端末(eBook Reader)を比較し、電子書籍販売プラットフォームも含めどちらが勝つか負けるか考えている方もいるが、そもそもiPadは電子書籍に特化した端末ではない。

一方、Kindleやそれに近い電子書籍端末(nookなど)は、主に電子書籍を表示することに特化した端末である。
iPadは単に電子書籍も表示できる端末と言うだけで、それに特化した物ではない。iPadが電子書籍端末なら、通常のパソコンはすべて電子書籍端末と言うことにもなるし、iPadが出版界にとって驚異なら、PCはとっくの昔に驚異になっていてもいいが、それはゆっくりとしか進んでいない。

それでは、iPadは何か。
音楽再生、ビデオ再生が可能でWebブラウザ、メールクライアントもあり、ワープロソフトなども問題なく動作するし、ゲームも出来る。もちろん、電子書籍端末としても利用できる。
何でも出来る端末ではあるが、あえて名前をつけるなら、インターネット・コンパニオン (Internet Companion) だろう。
日本語にすると、インターネットの友などになるだろうか。つまり、インターネットのサービスをフルに扱える端末ということになる。
これならPCやスマートフォンなどとあまり変わらないが、アップルが目指しているのは、その中間となる端末だ。

スマートフォンでは画面が小さいし、出来る事が限られる。通常のノートパソコンは出来る事が多いが、サイズが大きく持ち運びづらい。
これを埋めるのがiPadだ。
iPadなら今までは難しかったビジュアルで魅せるような雑誌的な表現の媒体も生きてくるだろうし、アップルが提供するiBookstoreを使えば、文字コンテンツのマネタイズも比較的楽に実現できる。

もちろん、映画などビデオを再生したり、絵を描いたりすることも出来る。

Kindleのような電子書籍に特化した端末は、2010年に本当の意味で対抗製品と呼べるE Inkなどのディスプレイを使用した物が一気に登場する。さらに低価格でのカラー化。より高速な表示などが可能になる物が数年以内に登場するだろう。
そうなったときにようやく、iPadなどとの競合端末になる。そのときに備える意味でiBookstoreをいまから準備しておくのは納得できる。

iPadは、E Inkなどをディスプレイに使い、バッテリ駆動時間や目への優しさを重視することより、すでに実現できる技術でのよりリッチな表示端末を目指した物だ。

現時点で、電子書籍端末でKindleの対抗製品とは言えない。

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