Apple iPadがWindows系Slate PCより優れている点、劣っている点

数ヶ月以上前から噂されていた、アップルの新製品iPadが発表になりました。
噂レベルでは、iSlate、iTabletなど様々な名前が予想されていましたが、iPad(アイパッド)が正式な名称になります。

アップルとしては、通常のノートパソコンと、スマートフォンの間を埋めるカテゴリの製品と位置づけているようです。

この位置には、Netbookがありますが、これは単に安いノートパソコンとしてみているようです。
また、Smartbookという、Netbookとスマートフォンの間を埋めるような、カテゴリの製品も登場しようとしています。Smartbookはクラムシェル型のノートパソコンの形状ですが、iPadは物理キーボードがありません。
これはSlate PCというカテゴリの製品になりますが、Windows系のSlate PCも計画されており、Windows 7などのOSが動作する、ノートパソコンから物理キーボードを取り除いたようなコンセプトの製品となります。

iPadの場合、どちらかというと、iPhoneやiPod touchを大きくしたコンセプトの製品になりました。
CPUも、MacBookやWindows系のパソコンのインテルx86系ではなく、1GHzのApple A4というアップルが2008年に買収したP.A. Semi社のCPUが採用されました。
詳細はわかりませんが、x86系ではないので、MacBookなどに使われているMac OS Xは動作しませんが、iPhoneなどに使われているOS Xの拡張版がiPadに使われているのでしょう。
この点だけをみても、iPhoneを大きくした物であることがよくわかります。

また、指で触って使う製品なので、重要になるのがソフトウェアの対応と、ユーザーインターフェースの出来です。
この点では、すでに実績もあり、ソフトウェアも多数用意されているiPhoneやiPod touchのアプリケーションがそのまま動作しますし、iPhoneなどと同様の操作性となります。すでにiPhoneなどを利用している方はスムーズに使えるでしょうし、そうでない方も容易に使いこなせるようになるでしょう。

一方、Windows系のSlate PCは、Windows 7で強化されたとはいえ、タッチパネルに特化したようなアプリケーションはあまりありません。OSもそれに特化しているわけではなく、どちらかというとマウス利用に特化した物であり、Slate PCが登場するときにどれだけ使い勝手を改善してくるかが注目されます。
しかし、Widowsですでに動作しているソフトウェアがSlate PCではそのまま利用できるという
利点もありますし、各社から対応製品が登場するので、選択肢も多いという点も注目です。

Webサイトやメールの利用に加えて、音楽やビデオの鑑賞、ゲームが出来るのは当たり前ですが、アップルはiBooksという読書用コンテンツストアもこれに合わせて開設するようです。
eBookとしては、すでにAmazonがKindleで一定の成功を納めていますが、これとの関係がどうなるのか気になるところです。

今回発表されたiPadの情報を見るだけ言えば、かなり完成度の高い製品です。価格は5万円程度からで、機能を考えると決して安くはありませんが、高すぎるわけでもありません。
Windows系のSlate PCも年内には登場するでしょう。これらとの競争がどうなっていくのか興味深いところです。

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